米ウィスコンシン州最高裁「外出規制は違法」 即座に解除

2020/5/15 3:57 (2020/5/15 7:42更新)
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【シカゴ=野毛洋子】米ウィスコンシン州の最高裁判所は13日、同州政府の外出規制令は違法との判決を下した。米国の州最高裁が新型コロナウイルスを巡る州政府の外出規制令に違法判決を出すのは初めて。学校を除く外出規制令は判決と同時に解除され、同日夜に早速オープンしたバーには客が押し寄せた。判決を受け、郡などの小さな行政単位が独自の外出規制を出し混乱が広がる。

経済活動の再開を求めるウィスコンシン州民=ロイター

ウィスコンシン州のバーは外出制限解除を受けにぎわった=AP

訴えたのは州議会のボス議長など経済再開を求める複数の共和党州議員だ。民主党のエバーズ知事は4月に外出規制を一部緩和するとともに5月26日まで延長していた。これを不満とした議長などが、州の保健局長官を相手取り、外出規制の交付にあたり不法行為があったと提訴した。

訴えに対し州最高裁は4対3で外出規制は違法とした。判決文によると「同長官は外出規制の作成にあたり適切な過程を経ず権利を逸脱する行為を行った」ため、外出規制令を即時無効とした。米国には連邦最高裁判所と各州の州最高裁があるが、州最高裁は州の事案を扱う最終審になる。

エバーズ知事は判決結果を受け「代替案を持たない共和党議員が州を混乱に陥れた」と批判した。

外出規制が解除されたのを受け、13日夜には同州のバーなどの業界団体が営業再開を呼びかけ、一部の店舗がオープンした。地元テレビはマスクを着用しない州民で混み合う店内の模様を放映した。

一方、州の外出規制解除を受け、デーン郡など複数の地方自治体が独自に外出規制を導入する動きが相次いだ。最高裁の判決と行政の規制に挟まれ、事業主の間で混乱が起きるとの懸念も出ている。

同州民の過半数は新型コロナの感染拡大を防ぐ規制に賛成している。マーケット大学の5月の調査によると、69%の州民は学校や商店の閉鎖、集会の規制に賛成した。ただ、3月時点では83%が規制に賛成しており、外出制限が長引くなかで州民の意識の変化を示した。

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