米デルタ、ボーイング「777」を20年に引退 需要低迷で

2020/5/15 0:43 (2020/5/15 4:06更新)
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【ニューヨーク=大島有美子】米航空大手のデルタ航空は14日、長距離の国際線などで使われていた米ボーイング社の大型機「777」の保有全18機を2020年末までに引退させると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で、長距離の移動需要の低迷は長引く見通し。保有機体の構成を見直し、運航・維持コストを減らす。

デルタは減便にともない650機以上の飛行を止めている(3月、米アラバマ州)=ロイター

デルタは「777」を1999年から長距離路線で使っており、デルタのウェブサイトによると座席数で約300席を持つ大型機。ニューヨークやロサンゼルスなど米主要都市と日本の成田空港を結んできたほか、米アフリカ間など長距離路線で使われてきた。

14日に米証券取引委員会(SEC)に提出した資料では、777機などの機体引退に伴い、4~6月期に税引き前ベースで14億~17億ドル(約1500億~1800億円)の減損損失を計上する見通しを明らかにした。発表を受けデルタ株は一時、14日の取引時間中に前日比1割下落した。

デルタは長距離路線について、より燃費効率のいい新型の欧州エアバス機などを使って継続するとしている。ただ国際航空運送協会(IATA)によると国際線の需要が2019年水準に戻るには24年までかかるとの見通し。長距離路線の落ち込みは避けられないとみて、保有機体を減らす。

デルタのエド・バスティアン最高経営責任者(CEO)は従業員向けの手紙で、20年中に現金流出量(キャッシュバーン)をゼロにする目標を掲げた。現在は毎日5000万ドルが流出しているという。

デルタのジョン・ラフター上級副社長は14日、パイロットや客室乗務員など現場の従業員に向けた社内通知で、旅客需要を考慮すれば秋には「7000人のパイロットが余剰になる」と述べた。人員削減に向け、早期退職などを含む選択肢について従業員と話し合っていくとした。先行きについては2021年9月末時点でも「2500~3500人は余剰だ」との見通しを示しており、需要の戻りは鈍いと予測している。

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