新たな日常、スタートの日 緊急事態宣言解除 首相会見要旨

政治
2020/5/15 1:30
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安倍晋三首相の記者会見の要旨は次の通り。

【宣言の解除】

39県は徹底的なクラスター対策を講じることで感染拡大を防止できるレベルまで抑え込むことができたと判断した。重症者も減少するなど医療提供体制も改善している。検査システムも新規感染者の動向を適切に判断する上で十分に機能していると考える。

新規感染者はこの1カ月で7分の1以下に減少した。全ては徹底的な外出自粛などの要請に協力してくれた国民一人ひとりの行動の結果だ。十分な警戒を怠れば2週間後の未来は予断を許さない。感染者の増加スピードが高まれば2度目の緊急事態宣言もあり得る。

【新しい生活様式】

コロナの時代の新たな日常を取り戻す。今日はその本格的なスタートの日だ。業界ごとに感染予防のガイドラインを策定した。解除地域を中心に事業者にはガイドラインを参考に事業活動を本格化してほしい。

ガイドラインも感染リスクをゼロにはできない。気を緩めた途端に一気に感染が広がり、全てをかつてに戻した途端、あっという間に感染が拡大する。解除地域の皆さんに3つのお願いがある。

第一は少しずつ段階的にだ。外出自粛はお願いしないが最初は人との面会は避ける、電話で済ませるなど人との接触をできる限り減らす努力は続けてもらいたい。県をまたぐ移動は少なくとも今月中は可能な限り控えてもらいたい。段階的に日常の暮らしを取り戻すようお願いする。

第二は前向きな変化は続けてほしい。この1カ月でテレワークが普及した。改善すべきは改善し、前向きな変化を継続してほしい。時差通勤なども続けてもらいたい。

第三はウイルスへの警戒を怠らないでもらいたい。こまめな手洗いはもとより人と人との距離は十分に取り密集は避ける。外出時は必ずマスクを着用し密接はできるだけ避ける。接待を伴う飲食店、バーやナイトクラブ、カラオケ、ライブハウスの出入りは今後も控えてほしい。

元の日常に戻りたいという気持ちはみんな強いだろうが、ワクチンや治療薬が出現するまで少しずつ進むことだ。間違いなく日本は収束への道は進んでいる。

【解除しない都道府県】

残りの8都道府県はリスクが残っている。気を緩めることなく外出自粛などに協力をお願いする。地方への移動も控えていただきたい。

21日をめどに専門家にその時点で今回決定した解除基準に照らして評価してもらい、可能なら31日を待たず解除する。

【第2次補正予算案】

雇用と暮らしは守り抜かないといけない。もう一段の強力な対策が必要だと判断した。直ちに2次補正予算案の編成に着手する。

雇用調整助成金を世界で最も手厚いレベルの1日1万5千円まで特例的に引き上げる。雇用されている人が直接申請でき、お金を受け取れる制度を創設する。

世界的な感染の広がりは全く終わりが見えない。世界経済がリーマン・ショックとは比較にならない100年に1度の危機を迎えている。

世界的な大企業すら大きなダメージを受けている。連鎖倒産の事態は絶対に防がないといけない。大企業から中堅・中小企業まで資金繰り支援のさらなる充実に加え、十分な資本性資金を投入することも可能とし事業存続を強力に下支えする。

持続化給付金はこの1週間で8万件あまりの中小企業、個人事業主に合計1千億円超の現金を届けた。家賃負担を軽減するための給付金も新たに創設する。次なる事業展開を応援する最大150万円の補助金などあらゆる手を尽くす。

自治体による感染症対策を支援する交付金も大きく拡充する。自治体と連携しながら次なる流行の波をできる限り起こさないよう万全の備えを固める。安心できる規模で編成していきたい。

【医療・検査体制】

医師が必要と判断した場合には直ちに検査を実施する。薬事承認した抗原検査キットはその大きな武器だ。来月には1日2万人から3万人分の検査キットを供給できる見込みだ。PCR検査も唾液を使った検査の実用化を加速する。

重症者の治療薬として承認したレムデシビルは国内の重症者治療に必要な量を確保し、医療機関における投与が始まった。アビガンも有効性が確認されれば今月中の承認をめざす。

フサン、アクテムラ、イベルメクチンは有効性が確認され次第、早期の薬事承認をめざす。うまく組み合わせることでさらなる治療効果も期待できる。

ワクチンは東大、阪大、国立感染症研究所などで開発が進められており、早ければ7月に治験が開始される。国際社会と協力し開発を進めたい。

【9月入学】

社会全体への影響を見極めつつ有力な選択肢の一つだ。前広に検討したい。大変大切なことだから拙速な議論は避けなければいけない。

【検察庁法改正案】

高齢期の職員の豊富な知識や経験などを最大限に活用する観点から一般職の国家公務員の定年引き上げに合わせて検察官も同様の制度を導入する。三権分立が侵害されることはなく、恣意的な人事が行われることは全くないと断言したい。

黒川弘務東京高検検事長の人事についてはまだ決めていない。今この段階では申し上げることができない。

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