大和ハウス、21年3月期純利益55%減 営業自粛響く

2020/5/14 22:00
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大和ハウス工業は14日、2021年3月期の連結純利益が前期比55%減の1050億円になる見通しだと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、住宅展示場の閉鎖など営業自粛の影響が上期は続くと想定。施工現場の休止もあり、コロナ影響が売上高で8300億円、営業利益にして1900億円の下押し要因になるとみている。1株当たりの年間配当は25円減らし90円とする。

「リーマン・ショック以上で、景気低迷の長期化も視野に入れる必要がある」。同日開いた記者会見で、芳井敬一社長は新型コロナへの危機感をあらわにした。売上高は17%減の3兆6500億円、営業利益は55%減の1700億円を見込む。減収や営業減益となるのは11期ぶりだ。

コロナ禍による事業や業績への影響は9月末ごろにはおおむね収束するという前提で予想を立てたという。住宅や商業・物流施設、スポーツクラブ、ホームセンターなどを多角的に展開しているが、主要な事業区分のすべてで減収減益に陥る。特にホテルなど一部事業では影響がその後も一定期間は残るとみている。

大和ハウスはあわせて「コロナ禍の影響がない場合」の試算も開示。それによると、売上高は2%増、営業利益は6%減となる。もともと主力の住宅事業では19年10月の消費増税による駆け込み需要の反動に加え、アパートオーナーに対する銀行の融資姿勢が厳しくなっており、受注の難易度が上がっていた。

そこにコロナ禍による展示場の一時閉鎖や集客イベントの中止、商談延期などが追い打ちをかける構図だ。結果として賃貸住宅の営業利益は49%減、戸建ては94%減る。物流施設などでは感染拡大を防ぐための施工の中断も打撃となる。全体的に顧客の設備投資意欲の冷え込みも必至だ。

同日発表した20年3月期の連結決算は、売上高が前の期比6%増の4兆3802億円となった。商業施設や物流施設などの開発が堅調で、売上高は過去最高を更新した。オーストラリアの戸建て住宅会社にかかわる特別損失などで純利益は2336億円と2%減った。

新型コロナの今後の推移を見据え、芳井社長は「ライフスタイルの変化に対応した商品やサービスを提案し、社内の業務効率化も加速していく」と強調。営業手法や社員の働き方の見直しを急ぐ考えを示した。

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