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携帯3社、19年度下期業績 端末販売の新ルールで明暗

記者会見するKDDIの高橋誠社長(14日、東京都千代田区)

携帯大手3社の2019年10月~20年3月期の連結決算(国際会計基準)が14日出そろった。通信料金と携帯端末のセット割引規制や、政府による通信料引き下げ要請への対応で業績の明暗が分かれた。顧客の囲い込みにつなげたKDDIソフトバンクは営業増益となり、NTTドコモは値下げが響き減益だった。各社が注力する非通信事業の収益でも違いが出た。

KDDIが14日発表した19年10月~20年3月期の営業利益は前年同期比4%増の4718億円だった。新ルールは端末割引を最大2万円に制限し、中途解約の違約金も抑えた。携帯端末の新規販売は伸び悩んだが、端末価格の値下げ分の負担が減った。

同日のオンライン記者会見で高橋誠社長は「(新ルールで)顧客の流動性が低下している。今期もこの傾向は変わらないだろう」と述べた。端末の値引き制限により顧客の他社への乗り換えが減り、携帯電話の解約率は0.68%と前年同期比で約0.2ポイント下がった。

ソフトバンクは解約率の低下に加え、顧客増加が通信収入を押し上げた。「ソフトバンク」ブランドに加え、傘下の格安ブランド「ワイモバイル」や「LINEモバイル」などで顧客の裾野を広げ、スマートフォンの累計契約数は19年度末で2413万件と1年間で205万件増えた。

以前から通信料を引き下げていたKDDIとソフトバンクに対し、ドコモは19年6月に導入した最大4割値下げする新料金プランが利益を圧迫した。マーケティングなどのコスト削減を進めたが、19年10月~20年3月期の営業利益は3143億円と前年同期比22%減った。

携帯電話市場の成長が頭打ちとなるなか、各社が力を入れる非通信事業の収益でも差が出た。KDDIはコンテンツ配信や家庭向け電力事業などの「ライフデザイン領域」の営業利益は18%増えた。ソフトバンクもグループのZOZO買収効果もあり、電子商取引(EC)が好調で「ヤフー事業」が32%伸びた。

ドコモは金融やコンテンツ関連などの顧客を増やしたが、それ以上に販促費をかけたことで「スマートライフ事業」は営業赤字だった。

新型コロナウイルスは携帯端末の販売だけでなく、各社が力を入れてきた非通信事業にも響きそうだ。消費マインドが冷え込み、KDDIは外出自粛に伴いイーオンなどの教育やホテル関連が落ち込む。ソフトバンクはヤフー事業の広告や旅行・飲食などの減少を想定。ドコモも決済関連収入の減少を見込む。

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