新型コロナ、抗原検査キット承認 陽性なら確定診断に

BP速報
2020/5/14 17:35
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富士レビオの新型コロナウイルス抗原検査キット「エスプラインSARS-CoV-2」(出所:富士レビオ)

富士レビオの新型コロナウイルス抗原検査キット「エスプラインSARS-CoV-2」(出所:富士レビオ)

日経バイオテク

厚生労働省は13日、みらかホールディングス子会社の富士レビオ(東京・新宿)の新型コロナウイルスの抗原検査キットを承認した。まずは患者発生数の多い都道府県で帰国者・接触者外来を持つ医療機関や特定機能病院から供給が開始される見込み。

また、同日の中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)で保険適用の検査費を6000円に定めた。感染症対策として国などが行う行政検査となる場合は、全額公費負担となる。

■陰性の場合、確定診断にはPCR検査が必要

同キットは、インフルエンザなどの迅速診断に使われる「イムノクロマト法」でウイルス抗原を検出する。鼻の奥から採取した鼻咽頭拭い液を含む検体を使って、約30分後までにキットの判定ラインの有無を確認することで、感染しているかが判定できる。

診療の現場で陽性者を早急に見つけ出すのに有用で、使用指針によると、陽性の場合には確定診断として扱える。一方、陰性であっても精度の問題から、確定診断のために当面はPCR検査と併用することが必要となる。

無症状者に対するスクリーニング検査には現段階では推奨されない旨が明記された。検出には一定レベルのウイルス量が必要となるなど、実際は感染していないのに陽性と判定する「偽陽性」の可能性が高くなるためだ。

性能に関して、添付文書には国内臨床検体を用いた試験と行政検査検体を用いた試験の2つの結果が記載されており、既に用いられているRT-PCR法との陽性一致率(RT-PCR法で陽性だったものを陽性と判定する率)はそれぞれ37%(27例中10例)、67%(24例中16例)だった。一方、陰性一致率(RT-PCR法で陰性だったものを陰性と判定する率)はそれぞれ98%(45例中44例)、100%(100例中100例)だった。また、ウイルスの量が多いと、陽性一致率は高かった。

とはいえ、陰性の場合に用いるPCR検査でも、検体の取得が適切にできない場合があり、PCR検査で陰性でもその正確性は担保されるものではない。陰性の判定を得て安心したいとのニーズに応える検査方法の確立には、まだ時間がかかりそうだ。同社では今後、感度を高めるための技術開発を進めていきたいとしている。

(日経バイオテク 野村和博)

[日経バイオテクオンライン 2020年5月14日掲載]

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