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東北の街角景気、4月過去最低 新型コロナ 先見えず

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東北の景況感が最悪の水準に落ち込んでいる。内閣府がまとめた4月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、東北の現状判断指数(DI、季節調整値)は前月比6.2ポイント低い9.7だった。2011年3月の東日本大震災時(11.2)をも下回り、過去最低に沈んだ。

休業要請解除後、人出は増えつつある(14日、仙台市の商店街)

商店街の担当者は「前月から人出が全くない。来客数がこんなに悪く、人の流れがない経験は初めて」と明かす。旅行会社の担当者も「ウェブでの受注は前年度に比べ95%以上減少している」と窮状を訴える。

DIは景気が「良い」と答えた事業者から「悪い」と答えた事業者の割合を引いて算出する。今回は4月25~30日に調査し、168人が回答した。回答率は88.9%だった。4月の現状判断DIは統計開始後初めて1桁台となった。

新型コロナの感染拡大による外出自粛に伴い、当初は宿泊や観光、飲食業などの個人消費が大きく影響を受けていた。一方、感染拡大が続く中、生産面への影響も広がっている。金融業の担当者は取引先の現状について「部品調達の遅れの顕在化など、関連業界への負のインパクトが大きい」とコメントしている。

足元では東北6県での感染拡大は比較的落ち着きを見せている。宮城県では2週間以上新たな感染者は確認されておらず、感染者の約9割はすでに退院している。一部の県ではパチンコ店などへの休業要請も解除や緩和されており、14日には東北全県で緊急事態宣言も解除される。

一方、新型コロナの収束は不透明だ。2~3カ月先の見通しを聞いた先行き判断DIは前月比1.3ポイント低い18.6で、震災時に次ぐ過去2番目の低水準となった。酒類専門店の担当者は「数カ月先の景気など見通せるわけがない。不安の中で経営を続けていくのは精神的に本当にきつい」と吐露する。

街角景気は「団塊の世代」などの言葉で知られる故・堺屋太一氏が経済企画庁(現内閣府)長官時代に「景気動向を素早く把握するため」に考案した。他の経済指標と比べて鮮度が高く、現状を色濃く反映するとされている。新型コロナの「出口戦略」を描く東北にとって、今回の結果は重く受け止める必要がある。

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