10万円給付、「オンライン申請」で自治体の窓口混雑

2020/5/14 9:10
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受け付けまで「90分待ち」を伝える張り紙(東京都の杉並区役所)

受け付けまで「90分待ち」を伝える張り紙(東京都の杉並区役所)

新型コロナウイルスの経済対策で政府が国民に一律10万円を給付する「特別定額給付金」をめぐり、オンライン申請に必要なマイナンバーカードの手続きで各自治体の窓口を訪れる住民が急増している。一部の役所ではフロアに住民があふれて数時間待ちの状態も見られた。各自治体は密閉、密集、密接の「3密」を避けるため、保険証などで可能な郵送申請も呼びかけている。

「待つとは覚悟していたが……」。13日午後、マイナンバーカードの手続きで杉並区役所の窓口に来た男性保育士(33)は「90分待ち」と告げられ、あきらめ顔だった。

杉並区ではオンライン申請の受け付けを始めた11日と12日、給付金以外の目的も含めマイナンバー関連の窓口には1日あたり約300人が訪れ、一時は4時間待ちとなることもあったという。

給付金は4月27日時点で住民基本台帳に記録されていた人が対象だ。感染防止のため世帯主がマイナンバーカードを使ってオンラインで申請するか、郵送で申し込む。

オンライン申請は政府が運営するサイトで行う。サイトで入力する暗証番号や署名用電子証明書のパスワードを失念したり、住所変更などでカードが失効していたりして、そうした手続きをするため自治体の窓口を訪れる住民が急増している。

窓口のあるフロアが3密にならないよう自治体も対策に乗り出している。杉並区ではロビーにも待機できる椅子を並べたり、自宅などに戻ってスマートフォンで順番待ちの人数が確認できるQRコード付きの整理券を配布したりしている。

墨田区は現在、オンライン申請に必要な暗証番号やパスワードの再設定などの手続きで窓口を訪れた住民から必要な資料を受け取り、処理してから郵送する「預かり方式」で対応している。

大型連休明けは手続きが済むまで住民にフロアなどで待ってもらっていたが、国のシステムにアクセスが集中して作業が滞り、新規受け付けを停止。「このままでは窓口への密集を招きかねない」(担当者)と預かり方式で対応することにした。

自治体の担当者によると、窓口を訪れる住民の中には、給付金の申請は「マイナンバーカードが必須」と誤解しているケースも目立つという。郵送の場合は保険証や運転免許証のコピーで申請できる。これから住民に申請書類の発送を始める自治体は、窓口での混雑を避けるため郵送申請も勧めている。

21日から発送を予定する品川区の担当者は、郵送申請の利用を勧めたうえで「今後申請する場合はオンラインも郵送も給付時期は大きく変わらない」と話す。オンライン申請の場合は入力ミスも多く、本人への確認などに時間がかかるため郵送の方が手続きがスムーズに進むとしている。

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