NY市警「コロナ関連逮捕、黒人・ヒスパニック系が9割」

社会・くらし
2020/5/14 4:37
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感染防止のため市民が「社会的距離」を保つよう警察が監視している(2日、ニューヨーク)=Sipa USA提供・AP

感染防止のため市民が「社会的距離」を保つよう警察が監視している(2日、ニューヨーク)=Sipa USA提供・AP

【ニューヨーク=大島有美子】ニューヨーク市警察(NYPD)は11日、新型コロナウイルスに関連づけられる犯罪の逮捕件数が3月16日~5月10日の約2カ月で125件に上ったと発表した。このうち黒人とヒスパニック系人種が9割を占めた。新型コロナの感染拡大を防ぐ「社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)」の順守を求める指導件数も両人種が8割を占め、人種による偏りを問題視する声も上がっている。

NYPDはコロナ関連犯罪について、逮捕時の状況や容疑者、被害者の発言から「新型コロナ関連」と判断される犯罪について抽出した。案件は憎悪犯罪(ヘイトクライム)や家庭内暴力、凶器の所持、スーパーの入店の行列における口論など多岐にわたる。「コロナに感染している」と行員に告げて脅した銀行強盗もあったという。失業の増加や収入減が背景にあるとみられる。

NYPDによると3月16日~5月5日の社会的距離に関する指導件数は374件で、193件が黒人、111件がヒスパニック系と両人種で8割を占めた。ニューヨーク市の人口構成は白人(43%)、ヒスパニック系(29%)、黒人(24%)となっており、人口構成と比べ偏りがある。デブラシオ市長は同結果を受け「何かが狂い始めている。直さなければならない」と述べた。

ニューヨーク州のジェームズ司法長官は13日、NYPDに社会的距離の指導において「明らかに不平等な行動を改善するよう」声明を発表した。5月初旬にはマンハッタンで警官が、社会的距離を守っていなかったとして黒人の市民に暴行し頭を地面に押さえ付ける映像がソーシャル・メディアなどで拡散。ジェームズ長官は「白人に対しては同じ行動は取らなかったはずだ」と批判した。

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