東レの新中計にコロナの影 航空会社不振など影響も

2020/5/13 19:07
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東レは13日、2022年度までの3カ年の中期経営計画を発表した。22年度の売上高(国際会計基準)は19年度見通し比で2割増となる2兆6000億円、営業利益は同4割弱増の1800億円を目指す。

新たな中期経営計画を発表した東レの日覚社長

蓄電池のセパレーターフィルムや風力発電向けの炭素繊維など、環境負荷の低減に貢献する製品や医療機器関連が伸びると見込んでいる。ただし足元では新型コロナウイルスの感染拡大の影響が広がっており、目標達成には不透明感も漂う。

炭素繊維や水処理などの環境負荷低減に貢献する製品群「グリーンイノベーション(GR)事業」の売上高は19年度見込み比で2割増の1兆円とした。医療機器などの生活用品・ヘルスケア関連の製品群「ライフイノベーション(LI)事業」は3割強増の3000億円。LI事業では新たに「人の安全サポート」という製品区分を追加し、遮光・遮熱性のある素材や防護服などの売上高を数百億円規模に育てる。

同日に記者会見した日覚昭広社長は「新型コロナウイルスの影響は、22年ごろには通常に戻っているとみている。環境負荷低減などの大きな潮流は変わらない」との見方を示した。同日に発表した2030年までの経営ビジョンでも、GR事業とLI事業を軸にした成長モデルを示した。

だが炭素繊維複合材料を提供する航空機では、新型コロナの影響で米ボーイングの生産減や旅客需要の減少なども見込まれている。日覚社長は「成長事業の収益性は高い。付加価値向上とコストダウンで利益を出す」と述べた。新型コロナの影響に耐えながら成長事業を利益拡大に結びつけることにできるかが、今後の課題になりそうだ。

(福本裕貴)

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