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元慰安婦支援団体、強まる批判 資金疑惑 韓国で波紋

【ソウル=恩地洋介】韓国で元従軍慰安婦を支援する市民団体の疑惑が波紋を広げている。元慰安婦の女性が組織の内情を批判したのを受け、保守系メディアが団体の不明朗な会計問題を相次ぎ報じた。慰安婦問題の活動家や市民団体は歴代政権の対日政策に影響力を振るう存在だったが、保守と革新の政治対立の争点に発展しつつある。

ソウルの日本大使館前では13日、慰安婦を象徴する少女像の横で集会が開かれ、参加者が「日本政府は謝罪、賠償せよ」と声を上げた。市民団体の「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(前身は韓国挺身隊問題対策協議会)が主催するデモ集会で、1992年から毎週水曜日に開かれている。

元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さんが7日、この団体を批判した。記者会見で「集会は学生に憎悪と傷だけを教えている。韓日の若者は行き来して仲良くしなくては」と話し、今後は集会に出ないと宣言した。

日本政府への抗議活動をしてきた李さんが団体批判に転じたのは、先の総選挙で与党から当選した尹美香(ユン・ミヒャン)前代表との確執があるようだ。尹氏は娘を米国の大学に留学させており、韓国メディアは団体が寄付金を不明朗に処理した問題との関係を報じている。

慰安婦問題が聖域として扱われる韓国で、活動家や市民団体が政治に与える影響力は大きい。正義記憶連帯は各地で少女像設置を推進し、15年日韓合意の破棄を文政権に迫る活動をしてきた。

保守系紙の中央日報は、尹氏が日韓合意に基づく現金受け取りを拒否するよう元慰安婦に働きかけた、とする証言も報じた。合意当時に存命だった47人の元慰安婦のうち35人が、日本政府が10億円を拠出した財団から実際に現金を受け取ったが、文政権は一方的に財団を解散し合意は形骸化した。

これまで元慰安婦や支援団体に絡む批判的な言動はタブー視されてきた。しかし、李さんの発言を受け、保守系野党の未来統合党は「慰安婦被害者を利用した」と団体に寄付金の使途開示を求めた。尹氏は「保守メディアと政党の謀略劇だ」などと主張している。

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