仙台市、NTTグループと連携協定

仙台市は13日、市中心部の街づくりの強化に向けて、NTTグループ2社と連携協定を結んだ。NTTグループは市内で再開発ビルの建設を進めている。協定を通して、同ビルを軸とした企業集積やにぎわいの創出などへつなげることを狙う。
仙台市はNTT東日本と不動産事業のNTTアーバンソリューションズ(東京・千代田)と協定を結んだ。市は補助金や容積率緩和などを通してNTTグループが2023年に竣工する「(仮称)仙台中央ビル」建設を後押しし、完成後はビル内で起業家支援イベントなどを催す方針だ。
同ビルは2023年に市内で稼働する「次世代放射光施設」を活用する研究者やスタートアップなどの拠点として期待されている。NTTグループはビル周辺にある商店街「仙台銀座」や「仙台朝市」とも連携する。たとえば、ビルの低層階で朝市から提供を受けた食材を使った朝食を販売することなどを想定する。
NTTグループは13日、ビルの完成イメージを初めて公開した。NTT東日本宮城事業部の中村浩事業部長は新型コロナウイルスの感染拡大に触れ「ビルにはコワークスペースも設ける。コロナ下の需要にも合っている」と話した。一時はオフィスではなくホテルの建設計画も挙がっていたが「ある意味ではホテルをつくらなくてよかったとも思う」と振り返った。