家族の歴史 ノンフィクション作家 堀川惠子

エッセー
2020/5/19 14:00
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日本経済新聞 電子版
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靖国神社の境内に、小さな図書館がある。靖国偕行文庫(やすくにかいこうぶんこ)だ。近現代の戦史を研究する人ならば一度は足を運ぶ場所である。

閲覧室で少し込み入った相談をもちかけると、史料を片手に現れる専門員がいる。葛原和三さん(69歳)。丸っこい顔に優しい瞳、場の雰囲気にそぐわぬ"大黒さん"のような笑顔が印象的だ。

葛原さんを訪ねるのは研究者だけではない。その真剣さにおいて、戦死者の遺族に勝る訪問…

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