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夏場のマスク、熱中症に注意 小まめに水分補給を

暖かな空気と強い日差しの影響で気温が上がり、日中の最高気温が30度以上の真夏日が各地で観測されている。新型コロナウイルスの感染防止策としてマスク着用が推奨されるなか、暑さから着用率が下がる可能性があり、運動時の着用では熱中症のリスクが高まる恐れも。多くの人にとって夏場のマスク着用は初めての経験になり、専門家は小まめな水分補給などを呼びかけている。

気象庁によると、東京都心は13日も高気圧に覆われて朝から気温が上がり、日中の最高気温は30度近くになる見通しだ。東京・丸の内では出勤途中の男性のほとんどがノーネクタイで、日傘を差す女性もいた。

大半はマスク着用だったが、4月中は見られなかったマスク無しの人の姿もぽつぽつと見られた。埼玉県越谷市の男性会社員(34)は「マスクは蒸れるし熱がこもるので着けない」と話した。

厚生労働省はせきやくしゃみの飛沫による感染拡大を防ぐためマスク着用を推奨している。5月4日に示した「新しい生活様式」では、新型コロナ対策として外出時の屋内や会話では症状がなくてもマスクの着用を基本とした。

群馬大大学院の鯉淵典之教授(環境生理学)は「今後、夏場に向けて不快感からマスクを外す人が増えかねない」とし「新型コロナ対策としてマスクの着用は続けるべきだ」と強調する。

鯉淵教授によると、マスクを着ける口の周りは感覚神経が密集し、体の他の部位より暑さを感じやすい。夏はマスク着用で体感温度が上がる傾向があるが「心理的な側面が大きい。マスクの着用自体が体温の上昇や熱中症を直接的に招くわけではない」と話す。

夏場のマスク着用の注意点について、医師らでつくる熱中症の啓発団体「教えて!『かくれ脱水』委員会」は、5月1日にまとめた緊急提言で「マスク着用中は喉の渇きに気付きにくくなる」と指摘。今夏は例年以上に意識して水分補給をするよう呼びかけている。

喉の渇きを感じにくくなるのはマスク内の湿度が上がるため。特に高齢者はもともと喉の渇きを自覚しづらく、知らないうちに脱水が進んで熱中症になりかねない。新型コロナの予防でマスクを外してはいけないとの思いから、水分補給も避けがちになるという。

運動時のマスク着用も注意が必要になる。スポーツ庁は、運動時はできるだけマスクを着用することを呼びかける一方で、マスクをしていつも通りの運動をすると負荷やきつさが上がることがあるとして、運動速度を落とすなど調整することも求めている。

筑波大の久野譜也教授(スポーツ医学)は「マスク着用の運動は、スポーツ選手があえて低酸素状態で負荷を高めるトレーニングに近い。夏場に自覚なく走るなどすれば、熱中症リスクを高めかねない」と指摘。適度なペースでも十分に運動不足は解消できるといい「マスクが必要な今は無理をせず、運動の習慣をつける程度を目標にしてほしい」と話している。

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