韓国や武漢での新たな感染に懸念 WHO事務局長

2020/5/12 4:59
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【ジュネーブ=細川倫太郎】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は11日、新型コロナウイルスの新たな感染者が中国の武漢市で約1カ月ぶりに確認され、韓国のソウルで集団感染が再び起きたことに懸念を示した。記者会見を開いた同氏は、新型コロナ対策の規制緩和は「ゆっくりと着実に進めるべきだ」と述べ、都市封鎖や外出規制などの解除は慎重に判断すべきだと指摘した。

WHOのテドロス事務局長=ロイター

武漢市では世界で初めて新型コロナの感染拡大がみられたが、その後の都市封鎖を経て、新規感染がみられなくなっていた。韓国では新規感染の減少を受けて規制が緩和されたが、5月上旬にソウルのナイトクラブを訪れた人たちの間で集団感染が発生した。ドイツでも1人のウイルス保有者から新たに何人が感染するかを示す指標の再生産数が再び上昇した。

テドロス氏は、こうした事例が感染拡大の「第2波」の兆しだと受け止めている可能性がある。

同氏は規制緩和の条件として(1)感染拡大を抑制(2)再拡大しても医療が対応可能(3)感染者や接触者を発見、隔離する態勢の整備――などをあげた。

一部の国では学校も再開し始めた。WHOは再開の判断に際し、学校が新型コロナの感染予防をできているかが重要だと指摘。企業には感染防止に向けた行動計画の策定を求めている。

一方、WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は、時間をかけて国民が感染し、免疫を持つ人を増やす「集団免疫」に言及した。一部の国は集団免疫に期待し、緩めの規制にとどめている。ただ、この戦略は重症化する人がどの程度出てくるか分からないなどリスクが高く、「本当に危険な計算だ」と警鐘を鳴らした。

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