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中小製造業のIoT人材を育成、由紀HDら協会設立

中小のものづくり企業を束ねる由紀ホールディングス(HD、東京・中央)の大坪正人社長らは、すべてのモノがネットにつながる「IoT」を中小製造業に普及させる協会を設立した。独自の教育プログラムをもとに、ものづくりの現場にIoTを導入できる人材を育成する。ビッグデータを活用し生産現場の自動化を進めることができれば、新たな技術の研究などにあてられる時間が生まれ、より付加価値の高い製品を開発できる。デジタル人材を増やし中小企業の競争力底上げにつなげる考え。

このほど「ファクトリーサイエンティスト協会」を立ち上げた。協会では新型コロナウイルスの感染拡大もふまえ、当面はオンライン講座を開催する。開発キットを送り、講座を見ながら手を動かしてもらうことを検討している。講座は有料で、料金は現在詳細をつめている。コロナ収束後は講師らが受講生の所属する企業を訪れ、研修を通してIoTを使った生産改善システムを従業員らと構築する。

教育プログラムではセンサーやデータ分析のソフトウエアなどを使いこなし、生産現場の自動化を進めながら、経営者にもIT投資のメリットを伝えられる人材を育成する。2020年度中には200人程度の「ファクトリーサイエンティスト」を育成。10年後には4万人を目指す。

中小製造業ではITへの知見を持った人材が限られ、投資意欲が低い企業も少なくない。2016年の中小企業庁の調査では中小企業がAI・ビッグデータ・IoTを活用する際の課題として45%の企業が「技術・ノウハウを持った人材が不足している」という結果も出ている。「費用対効果が望めない」とする声も21%あり、「工作機械にお金をかけても、ソフトウエアは買い渋る経営者も多い」(大坪正人社長)という。

一方で国内の生産労働人口の減少や、新興国との価格競争などを背景に、製造装置だけでなくITも活用した省人化や、付加価値の高い製品開発などが一層重要になっている。経済産業省の調査によると、IT投資を実施している企業の方がIT投資を実施しなかった企業に比べ、売上高経常利益率の伸びが大きかったという。同協会は大坪社長のほか、慶応義塾大学環境情報学部の田中浩也教授とローランド・ベルガー日本法人の長島聡前社長らが中心となって立ち上げた。協賛企業も募っている。

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