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史上初の開催年変更 IOC、五輪憲章で柔軟に対応

2020/5/17 2:00
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新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、史上初めて延期されることが決まった東京五輪・パラリンピック。感染拡大が終息して2021年夏に大会が無事に開催できるかどうかは楽観できないが、いずれにしても大会開催年の変更は五輪憲章にも想定されていない異例の決定だった。

近代五輪は1896年の第1回アテネ大会以来、うるう年に開催されてきた。五輪憲章ではオリンピアードと呼ぶ4年周期の「最初の年に開催する」と定めている。冬季大会に関しては「3年目に開催される」と変わり、1994年のリレハンメル冬季大会後、夏季と冬季が2年ごとに開催されるサイクルになった。

五輪憲章によると、大会日程の変更は国際オリンピック委員会(IOC)理事会に権限がある。だが、五輪開催地の決定や憲章の採択、改正などはIOC委員を集めた総会で決定する事項。今回は憲章で認めていない年の五輪開催が総会や委員の決議などの手続きを経ないで決まった。

とはいえ、驚くようなことでもない。オリンピック運動の憲法と呼ばれる五輪憲章だが、IOCは毎年のように柔軟にルールを変えている。17年には開催に立候補する都市が減ったため24年パリ、28年ロサンゼルスの夏季2大会の開催地を同時に決定。19年の総会で憲章から「開催地決定は原則7年前」という規定を削除した。

大会開催年の変更に関しても今後の総会で憲章を改訂して対応するのだろう。今夏の五輪前に東京で開催されるはずだったがIOC総会は、コロナウイルスの影響でオンライン会議で行うことが既に発表されている。

(編集委員 北川和徳)

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