「母の日」の花、非接触で ドライブスルー人気
新型コロナウイルスの感染が広がる中、10日の母の日を前にした川崎市の市場では、事前にインターネットで購入した花を、接触を避けるドライブスルー方式で受け渡すサービスが人気を集めている。9日午後も首都圏ナンバーの車が列をつくり、カーネーションやガーベラなどが次々に積まれていった。

感染拡大により、卒業式や入学式での生花の需要が大幅減少。行き先を失った商品を家庭に届けようと生花小売りの運営会社が企画し、市場や卸会社の協力を得て実現した。運営する「2020スマイルフラワープロジェクト」のホームページで注文でき、別料金で発送も行っている。
カーネーションを30本購入した横浜市の会社員、羽鳥智也さん(22)は「生花が大変だと聞いたので、母の日のプレゼントにちょうどいいと思った」。母、裕子さん(52)も傍らで「出掛けられないストレスが少し和らぎそう」と笑みを浮かべた。
接触を避けて生花を届ける取り組みは他でも。青果卸売会社が企画した「ドライブスルー八百屋」では、東京都大田区などで来店者にカーネーション2千本を無料で提供した。竹川敦史社長(40)は「自粛生活をしているご家族が笑顔になってもらえれば」と語った。〔共同〕