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NPO法人ほっとプラス代表理事、藤田孝典さん 低所得層の生活保障急務

私はこう乗り切る

新型コロナウイルスの感染拡大は日本経済に大打撃を与え、国民を取り巻く雇用環境は急速に悪化している。長年にわたり非正規雇用の労働者ら低所得者層の生活支援に取り組んでいるNPO法人「ほっとプラス」(さいたま市)代表理事の藤田孝典さん(37)に話を聞いた。

――新型コロナ感染拡大が低所得者層に与える影響をどう見ますか。

「リーマン・ショックの時はまず製造業の派遣社員や非正規雇用の従業員に波及したが、今回は様々な業種が一気に休業、経営難となり全業種の雇用環境が急激に悪化した。東日本大震災直後も含め、ここまでの深刻な事態はなかった」

「新型コロナの感染拡大以降は、従業員の同意がないまま、急に雇い止めや解雇を言い渡される事例も増えている。低所得者層へのセーフティーネットがほとんど機能していないのが現状だ」

――仕事を休めない低所得者層に感染が拡大するリスクがあります。

「非正規雇用の労働者は工場や工事現場、飲食、運輸、清掃業など現場で働かざるを得ない仕事が多く、テレワークのような遠隔の仕事で置き換えるのが難しい。働くと感染のリスクは高くなり、働かない場合は生活の保障がない。コロナの終息が全く見通せない中、低所得者層が二重苦を味わっている」

――行政や企業はどんな対応をすべきですか。

「感染リスクを考えれば、まずは低所得者が自宅待機をしながら生活が保障される制度の確立が急務だ。日本は長く平等社会だといわれてきたが、ここ20年でその平等神話は崩れ、今回の新型コロナでさらに格差があぶり出された。雇用におけるコロナの影響は、今後数年続くのではないか」

「私はこれまで貧困者の生活支援に取り組んできたが、今回はリーマン・ショック時の『年越し派遣村』のような、感染リスクのある対面型支援はやりにくく、電話やネットでの相談が中心になる。各地の労働組合やユニオンなどと連携し、まずは今使える制度を組み合わせることで相談者に合った支援をしたい。働くことは重要だが、低所得者層が生き延びられる環境をつくることが第一だ」

(聞き手は岩崎貴行)

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