5月内定率、コロナ影響で前年比0.9ポイント減 民間調査

2020/5/8 17:55
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大手就職情報会社のディスコ(東京・文京)が8日発表した、2021年春に卒業予定の学生の内定率は5月1日時点で前年同月比0.9ポイント減の50.2%だった。5月の内定率が前年同月を下回るのは、現行の就職活動のルールになってから初めて。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一部の企業では選考活動を停止させており、先行きは不透明だ。

企業はオンラインを使った採用活動を模索している(日立製作所のウェブ座談会)

調査は同社の就職情報サイトに登録する大学生と大学院生を対象に5月1~6日にインターネットで実施。1212人から回答を得た。

「内定を得た」と回答した人は50.2%と4月に比べて15.5ポイント上昇したが、前年同月の51.1%をわずかに下回った。前年同月を下回るのは就活ルールが「3月広報解禁、6月選考解禁」となった17年卒以来初めて。

日本たばこ産業(JT)は3月20日から1次面接をウェブで、最終面接を対面で実施してきたが、新型コロナの感染拡大を受けて同30日に対面での面接を中止した。外出自粛で対面での採用活動が大きく制限される中、企業が選考活動を停止したため、内定を出すペースが鈍化したようだ。

4月まではインターンシップ(就業体験)に参加した学生への早期選考が増え、内定率は前年同月を上回るペースで推移していた。ディスコの武井房子上席研究員は「東京五輪・パラリンピックが延期されたこともあり、企業の内定出しは遅れ、6月以降も内定率の伸びは鈍化する可能性がある」とみている。

内定を獲得し、就職先を決めた学生は全体の19%にとどまり、約8割は就活を継続している。

エントリーシート提出社数は1.3社増の13.1社、面接試験を受けた社数は0.5社増の5.9社だった。内定率は前年を下回ったが、大学休校などで学生が学業に割いていた時間を就活に振り向けられたなどの可能性があるという。政府の緊急事態宣言を受け、選考のオンライン化が進んだ影響で、ウェブ面接を経験した人は73%に達した。

オンライン就活の不安については「強く感じる」(22%)と「やや感じる」(38%)が合計で60%に達した。また、志望企業の採用数が減少するのではないかとの不安については7割が感じていて、そのうち「強く感じる」を選んだ人は41%に達した。

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