金正恩氏が習主席に親書 コロナ対策を称賛

習政権
2020/5/8 10:04 (2020/5/8 14:56更新)
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【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席に「口頭親書」を送ったと報じた。中国の新型コロナウイルス対策を称賛し、中朝関係の発展に期待を示した。経済制裁の長期化と新型コロナで北朝鮮経済は大きな打撃を受けているとみられ、中国に支援を期待した可能性が高い。

金正恩氏は親書で、習氏を「前代未聞の感染症との闘いで勝機をつかみ、局面を戦略的、戦術的に管理している」と称賛した。「中国の成果を自分のことのようにうれしく思う」と寄り添う姿勢を見せ、中朝関係は緊密だと強調した。報道は親書の日付には触れなかった。

北朝鮮は1月下旬以降、新型コロナの水際対策として中国との境界を完全封鎖している。韓国の国家情報院によると、3月の中朝貿易は前年同月比で91%減少した。北朝鮮は対外貿易の9割超を中国に依存しており、食料品や物資不足に陥っている公算が大きい。

国家情報院は6日、韓国国会に「住民生活や経済活動全般が困窮し、調味料など輸入品の価格が一時的に高騰した」と説明した。平壌では住民が生活必需品を求めて百貨店や商店に押し寄せ、政府が物価安定化のための措置を発動したという。

北朝鮮の医療、保健事情は脆弱で、外部からの感染症の流入を強く警戒している。一方、北朝鮮は否定しているが新型コロナが平壌を中心に広がっているとの見方もある。北朝鮮からの流入を恐れる中国の立場からも境界封鎖を早期に解くのは難しい。

中国政府は先に、北朝鮮に医薬品を提供したと明らかにしている。新型コロナとの長期戦をにらめば、北朝鮮は中国からの追加支援が不可欠だ。

中国の武漢が深刻な状況にあった1月末、朝鮮労働党は中国に支援金を送ると決定。金正恩氏はその際にも習氏に「感染症との闘いで勝利を確信する。中国人民の痛みと試練を少しでも分かち合いたい」と伝える書簡を送っていた。

「口頭親書」を送ったと伝えられたことについて、中国外務省の華春瑩報道局長は8日の記者会見で、「北朝鮮と緊密に連携を続けていきたい」と話した。「中朝はウイルスの克服に向けてずっと一緒に闘ってきた」と発言。「中朝関係の発展をともに後押ししていきたい」と述べた。

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