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シンガポール、コロナ感染2万人超 外国人寮で「3密」

(更新)

【シンガポール=中野貴司】シンガポールの新型コロナウイルスの感染者数が6日、2万人を超えた。手狭な寮に住む外国人労働者の間で爆発的な感染拡大が続いており、感染者数は東南アジアで最多だ。政府は検査の強化と濃厚接触者の追跡の徹底によって早期の抑制を目指すが、感染が収束する兆しはみえていない。

政府の発表によると、6日に新たに788人の感染が分かり、累計の感染者数は2万198人になった。4月22日に1万人を超えてから、わずか2週間で感染者数が倍増した。このうち9割近くは専用寮に住む低賃金の外国人労働者だ。最近では1日あたりの新規感染者が1ケタにとどまることもあるシンガポール国民との格差が際立っている。

感染の分布が偏っているのは、外国人労働者が「3密(密閉・密接・密集)」の条件がそろった狭い寮に押し込められているためだ。10人程度が大部屋に住むのが当たり前で、トイレやシャワー、キッチンなどの施設も共有だ。予防措置にはおのずと限界があり、政府が外国人寮の隔離に乗り出した時には既に感染がまん延していた。

政府は連日、3千人近くの外国人労働者の検査に乗り出し、感染者の特定と感染規模の把握を急いでいる。無症状の人も対象にした、こうした大規模な検査が一巡するまで、感染者数は今後も高止まりする可能性が高い。その後に新規感染者数が減り始めても、居住環境を改善して再発のリスクを減らす必要があり、外国人労働者への対応は長期戦が必至だ。

国民の間での感染を早期に減らすため、感染経路の割り出しや濃厚接触者の特定も強化している。政府は3月に感染者と接触した人を割り出すためのアプリを開発したが、米アップルと米グーグルの協力を得て、このアプリの使い勝手を高める。感染経路を特定できない事例をできるだけ減らし、封じ込めにつなげる狙いだ。

政府は新型コロナの感染抑制を目的に、6月1日まで国民の外出を厳しく制限する措置を続ける。大半の職場を閉鎖することによる経済への悪影響も大きく、政府は制限措置を延長する事態を避けたい考えだ。ただ、5月中に感染のリスクが減ったといえるほど感染者数が減少するかは不透明で、経済の段階的な再開が遅れる懸念は消えていない。

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