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欧州の新車販売、4月総崩れ イギリスは74年ぶり低水準

(更新)

【フランクフルト=深尾幸生】欧州の4月の新車販売が総崩れとなっている。英自動車工業会が5日発表した英国の2020年4月の新車(乗用車)販売台数は4321台と前年同月より97%減った。1946年2月以来の歴史的低水準に落ち込んだ。欧州では新型コロナウイルスの影響で販売店が閉鎖され、イタリアで98%減、フランスで89%減となった。

日産自動車の英サンダーランド工場で生産されるSUV「キャシュカイ」(2019年10月、英北部)

英国で4月に登録された新車は、緊急車両や店舗閉鎖前に注文を受けた一部の車両などにとどまる。1~4月の累計は前年同期比43%減。英自工会は20年通年の販売台数を168万台に下方修正した。1992年以来の低水準で、2019年の実績より27%少なく、1月時点の予測よりも25%下げた。

モデル別販売台数では米テスラの「モデル3」が首位、英ジャガー・ランドローバー(JLR)の「Iペース」が2位と電気自動車(EV)が上位を占めた。ガソリン・ディーゼル車やハイブリッド車が大幅減となるなか、EVの販売台数は10%減にとどまった。店舗は再開に向かっているが、5月以降にどこまで販売が回復するかは不透明だ。

イタリア自動車工業会が4日発表した4月の新車販売台数は98%減の4279台だった。新型コロナで2万9千人以上の死者を出しているイタリアは3月上旬から外出制限や営業制限が続く。85%減だった3月に続く壊滅的な状況となっている。

ブランド別では、地元イタリアのフィアットが97%減、独フォルクスワーゲン(VW)が99%減となるなど、テスラ(50%減)を除くすべての主要ブランドが9割以減った。1~4月の累計は前年同期比51%減だった。

スペインの4月は前年同月比97%減の4163台。スペイン自動車工業会によると、少なくとも過去20年間で最低に落ち込んだ。フランスは2万997台と89%減った。

英国とフランス、イタリア、スペインはドイツに次いで欧州で新車販売が多く、4カ国で欧州全体の約半分を占める。ドイツなどほかの欧州主要国も4月は同様の大幅減を記録したとみられ、域内で新車を販売する自動車各社への影響は深刻だ。

イタリア政府は4日以降、フランスやスペインの政府は11日以降の店舗再開をそれぞれ認めた。再開にともなって販売は回復するとみられるが、外出制限や雇用への不安で消費者の心理は冷え込んでいる。

各国の業界団体や自動車メーカーは政府に対し、買い替え補助金などの販売促進策を早く導入するよう要望している。英自工会のマイク・ホーズ会長は5日の声明で「この最も重要な産業を安全に再起動し、落ち込んだ需要を活性化することが英国の経済再生を加速するうえで鍵となる」と述べた。

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