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ドイツ憲法裁判所、欧州中銀の量的緩和は一部違憲

(更新)

【ベルリン=石川潤】ドイツ連邦憲法裁判所は5日、欧州中央銀行(ECB)が各国の国債を買い入れる量的緩和政策が一部違憲との判断を示した。ドイツ政府や連邦議会の関与なしに政策が決定され、進められていることを問題視した。ECBが新たに政策の必要性などを示さない場合には、独連邦銀行(中央銀行)が実施している国債購入を3カ月以内に中止する考えも示した。

ECBの量的緩和政策では、各国の中央銀行がそれぞれの国債の買い入れを担っている。今回の判決でECBの量的緩和政策全体がただちに中止に追い込まれることはないが、政策決定や進め方について強い警告が示されたといえる。

すでに購入した資産についても、ユーロ圏内で足並みをあわせたうえで、時間をかけて売却を進めていくように求めた。判決は従来型の量的緩和政策に対するもので、ECBが新型コロナ対策として3月に決定した7500億ユーロの特別枠は対象としていない。

量的緩和政策は中央銀行が大量の国債を購入することで、市場に潤沢な資金を供給する金融緩和策だ。ECBはこれまで国債を2兆ユーロ(230兆円)以上購入してきた。政策金利がゼロやマイナスとなるなか、金融緩和を進める重要な政策手段となってきた。

ただ、量的緩和政策には、中央銀行が財政赤字を穴埋めする財政ファイナンスにあたるのではないかとの批判がつきまとう。財政ファイナンスは財政規律を失わせ、ハイパーインフレなどをもたらす恐れがあるため、欧州連合(EU)条約で禁止されている。

訴えは、ドイツでは経済学者や法学者らの2千人に近いグループが適法性を問い、訴えを起こしていた。連邦憲法裁判所は17年に量的緩和政策への懸念を示したものの、欧州司法裁判所に判断を求めていた。欧州司法裁判所は18年末に適法と認めたが、連邦憲法裁判所が再び判断することになっていた。

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