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米財務省が3兆ドル調達 4~6月、新型コロナで75倍増

【ワシントン=河浪武史】米財務省は4日、4~6月期の純借入額が過去最大の3兆ドル(約320兆円)弱になるとの見通しを発表した。新型コロナウイルス対策で巨額の財政出動を決めており、国債発行などでの調達額は前年同期の75倍に膨張する。7~9月期も6770億ドルの調達を見込み、2020会計年度(19年10月~20年9月)は合計4.5兆ドルと前年度の3.5倍に拡大する。

米財務省が示した4~6月期の市場からの調達額は2兆9990億ドル。2月時点では純借り入れではなく、税収増によって560億ドルの純収入を見込んでいた。3兆ドル弱の経済対策で歳出が膨らむほか、納税期限を4月から7月に先延ばししたため歳入も大幅に減少する。借入額は19年4~6月期(400億ドル)の75倍で、金融危機直後の09年同期と比べても9倍近い大きさになる。

4~6月期の詳細な国債発行計画は6日に発表する。米連邦政府が国債増発で3兆ドルもの資金を調達すれば、本来であれば金利の急上昇などを引き起こす。ただ、米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和政策を発動。3月以降、1.4兆ドルもの米国債を新たに買い入れ、米長期金利を0.6%前後と極めて低く抑えている。米財政は中央銀行という「最後の貸し手」に依存する状態だ。

米財務省は7~9月期も6770億ドルの純借り入れになるとの予測を示した。20会計年度の借入額は4兆4830億ドルになる見込みで、前年度実績の1兆2800億ドルから大幅に膨らむ。国内総生産(GDP)比でみれば20%を超える可能性があり、第2次世界大戦時に近い水準となる。

ただ、トランプ米政権は大型減税やインフラ投資など、もう一段の追加経済対策の検討に入った。米経済は4~6月期に成長率が前期比12%減、年率に換算すれば40%もの大幅なマイナス成長が予測され、失業率も10%を超えて戦後最悪の水準になりそうだ。雇用の受け皿が急務で、1兆ドル規模の財政支出が追加発生する可能性が高い。20年度から21年度にかけて、米国債の発行はさらに膨らみそうだ。

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