レムデシビル「初期患者に効果」 治験の米医師が報告

2020/5/5 6:03 (2020/5/5 7:59更新)
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【ニューヨーク=西邨紘子】米国で新型コロナウイルスの治療に携わったワシントン州の感染症専門医が4日記者会見し、米ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」の臨床試験(治験)などで得られた知見を公開した。特に発症から10日以内の患者で、呼吸の改善や解熱などの治療効果が見られたという。

ディアス医師は、米国で感染拡大の初期から新型コロナ治療に携わってきた

ディアス医師は、米国で感染拡大の初期から新型コロナ治療に携わってきた

記者会見に応じたジョージ・ディアス医師は、米北西部ワシントン州エバレットのプロビデンス地域医療センターの感染症部門責任者を務める。外国人記者向けに開いた会見でレムデシビルを使った臨床現場でのこれまでの治療実績などを説明した。

ワシントン州では1月に新型コロナ感染患者が確認され、ディアス医師が治療を担当。その後同州が感染拡大の中心地となるなか、コロナ患者治療で実績を積んだ。同医師の医療センターを傘下に持つプロビデンス・ヘルス&サービスは米国内6州に51病院を展開しており、傘下ネットワークでレムデシビルの治験を進めている。

ディアス医師はレムデシビルの効果について、重症化前の患者では投与後の24時間に解熱や呼吸改善、症状の緩和などの効果が顕著に認められたと説明。多くのケースで患者が自宅療養に切り替えられたほか、死亡率の低下が認められたと説明した。

米国ではレムデシビルは主に治験向けに限られてきたが、このほど緊急使用向け承認がおり、医療機関が新型コロナ治療向けに同薬を発注できるようになった。

今後、レムデシビルの臨床使用の拡大が予想されることについてディアス医師は「むやみな使用拡大は、(薬が効かない)耐性菌の発現を招きかねない。賢い投薬判断が求められる」と警告。「感染拡大には、抑止効果が確認されている社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)を続けることが必要だ」と早まった外出制限緩和に警鐘を鳴らした。

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