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Jクルーが経営破綻、負債2100億円 新型コロナ追い打ち

(更新)

【ニューヨーク=野村優子、河内真帆】米衣料品チェーンのJクルーは4日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し経営破綻した。新型コロナウイルスの影響で全約500店が営業休止に追い込まれ、資金繰りが悪化していた。新型コロナによる米主要小売業の破綻は初めて。ネット通販の普及が旧来型の小売業を淘汰する「アマゾン・エフェクト」で体力を弱らせた企業が、新型コロナで追い打ちをかけられ破綻するケースが増えそうだ。

ヴァージニア州の連邦破産裁判所への申請によると、同社の負債総額は19億9600万ドル(約2135億円)。有利子負債を株式に転換して債務を圧縮。法的手続きに入った後でも営業を続けるためのつなぎ融資「DIPファイナンス」を4億ドル確保した。

ジャン・シンガー最高経営責任者(CEO)は「今回の措置により、長期的に持続可能なビジネスへの変革を目指す。新型コロナの感染拡大という未曽有の状況下だが、商品とサービスの提供を続け、迅速かつ安全な営業再開を目指す」とコメントした。

米国の多くの州では食品を除く小売業が休業や通販のみの営業を余儀なくされている。テキサス州など一部の州は5月から衣料品店の営業再開を認めたが、入店客数を25%以下に抑えるなどの制限を設けている。

長引くコロナ禍は小売業の体力を削っている。カジュアル衣料大手のギャップは4月下旬に店舗賃料の支払い中止を発表した。百貨店大手のJCペニーやニーマン・マーカスも破綻申請を検討している。

Jクルーは前身が1947年にカタログ通販を専門にした女性衣料品製造として創業。83年に現在の社名になった。衣料品大手のギャップより価格帯が高く、ラルフ・ローレンの「ポロ」より割安感のある東海岸発の「プレッピー」スタイルの衣料品として、80年代以降に10代から20代の人気を集めた。

2003年に元ギャップのマーケティング責任者だったミッキー・ドレクスラー氏を最高経営責任者(CEO)に迎え店舗展開を強化、大学生の人気ブランドとして大きく飛躍。06年には株式新規公開(IPO)を果たした。14年には「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングが、買収交渉を進めていたが撤退したとの報道もあった。

オバマ前大統領の夫人ミシェルさんのお気に入りブランドとして、同夫人や娘たちが公式行事やテレビ出演時に着用したことでも有名だった。現在は世界で約500店を展開し、1万人の従業員を抱える。

93年に伊藤忠商事レナウンの両社とライセンス契約を結び日本市場に参入。主要都市に20店超を展開したが、収益悪化で2008年に撤退した。

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