収束10月までなら持ち直しも、全取引先3万社と相談
北洋銀行 安田光春頭取

2020/5/3 1:00
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北洋銀行の安田光春頭取(28日、札幌市)

北洋銀行の安田光春頭取(28日、札幌市)

新型コロナウイルスの感染拡大に収束の兆しが見られず、企業の資金繰り悪化は深刻になってきた。北洋銀行の安田光春頭取は道内企業を支えるため、3万社を超える全取引先に状況を聞き取る方針を強調する。北海道の主産業である観光の持ち直しのためには10月までの沈静化がカギとなるとの見通しも示し、国をあげての対策を求めた。

――北海道経済の落ち込みをどう見ますか。

「内閣府の3月の景気ウオッチャー調査で景気の現状判断指数が(不況の分かれ目となる)50を大きく下回った。新型コロナウイルスの感染拡大が長引けば長引くほど影響は大きくなる。自然災害だと短期間で復旧が比較的見えるが、今回はいつになったら収束するのかが見通せないのが懸念される点だ」

「飲食店は収入ががた落ちだ。サービス業も外出自粛で大きな影響が出ており、観光客が来ない宿泊業も深刻だ。資材の輸入が多い建設業も資材を中国から輸入しているため、工期が延びて資金繰りに影響が出ている」

やすだ・みつはる 1983年(昭58年)慶大商卒、北洋相互銀行(現北洋銀行)入行。14年取締役、16年常務、18年から現職。北海道出身、60歳。

――企業の倒産が増えそうです。

「影響が続くようならそうなる懸念もある。それを食い止めるために我々は資金を供給するが、単に借り入れをしても返済するアテがない企業もある。必要な分をただお貸しするのではなく、条件変更に応じたり、返済を猶予したりということにも応じている」

――どんな対応をしていますか。

「当行では預金など何らかの取引がある企業が3万1500社ある。これらの企業全てに資金繰りはどうか、どういう影響が出ているかと相談に乗っている。4月23日時点でアプローチをしているのは全体の70%。3月までの相談件数は約1500件、うち融資を実行した件数が170件ある。4月23日時点で相談は約5500件、実行が713件と足元で増えている」

――今後の見通しは。

「北海道の観光シーズンである10月より前に収束を見せるかがカギになる。10月より前に収束すれば持ち直せる。国や経済界は経済を浮揚させる手立てを取るべきだ」

(聞き手は塩崎健太郎)

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