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東エレク7年ぶり減益 前期営業益24%減 メモリー投資減響く

2020/4/30 20:30
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東京エレクトロンが30日発表した2020年3月期の連結決算は、営業利益が前の期に比べて24%減の2372億円だった。取引先の半導体メモリーのメーカーが投資を抑制した影響で、7年ぶりの営業減益だった。次世代通信規格「5G」向けの投資は動き出しているものの、新型コロナウイルスの感染拡大で先行きは不透明。今期の業績予想は未定とした。

前期の売上高は12%減の1兆1272億円だった。半導体業界では17~18年にかけて「スーパーサイクル」と呼ばれる好況でメーカーが高性能の生産設備を導入して供給を増やした結果、メモリー価格が下落。19年はメモリーメーカーが在庫調整のため設備投資を抑えていた。

このため、東京エレクトロンが手がける半導体製造装置は苦戦した。半導体ウエハーに感光剤を塗って現像する「コータ・デベロッパ」や、ウエハーに焼き付けた回路図に沿って穴や溝を掘る「エッチング装置」が振るわなかった。

1~3月は、新型コロナが猛威を振るった中国の顧客工場に装置を設置する作業が一部で滞った。しかし、半導体工場の稼働率そのものは高く、設備投資の計画にも大きな変更はなかったという。

顧客の5G向け装置の設置が一部前倒しになった影響などで、純利益は25%減の1852億円と従来予想を152億円上回った。期末配当を従来予想から49円引き上げ、年配当を588円(前の期は758円)とした。

半導体市場の先行きについて同日のオンライン会見で河合利樹社長は「コロナ影響を注視する必要はあるが、顧客の投資に変化はみられず、高い需要が見込まれる」と述べた。

20年以降は足元で活発化しつつある5G向け半導体とメモリー半導体の投資が増え、半導体製造装置市場は拡大するとみられている。新型コロナによって在宅勤務やオンライン授業が広がり、パソコンやサーバー向け半導体の需要が押し上げられる面もある。

一方で新型コロナが長期化すれば、最終製品であるスマートフォンや自動車の需要が減少し、半導体メーカーが投資を先送りするシナリオも現実味を帯びる。

みずほ証券は20年のスマホ出荷見通しを15億台(前年比4%増)から13億台(同10%減)へ引き下げた。JPモルガン証券は世界の製造装置向けの投資額が19年比で4.2%減少するとみる。

米アプライドマテリアルズ(AMAT)、米ラムリサーチなど海外の一部装置メーカーで生産や調達に支障が出ていることも懸念材料だ。他メーカーの装置での代替が難しい機種の場合、これらとの組み合わせで製造ラインを構成する東京エレクトロンの装置の出荷にも影響が及ぶ可能性がある。

半導体業界では米インテルなど業績見通しを取り下げる企業が目立ち、東京エレクトロンも21年3月期の業績見通しを現時点で未定とした。コロナ後の業績回復への期待は大きいものの、主要な半導体株で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2月につけた史上最高値から1割安で推移している。

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