マルーンの風、阪急電鉄(2) 女性や子どもに早く着目
鉄道 地域と走る
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「……住宅街は……小豆色で統一された電車の姿や機能と相俟(ま)って、長い長い立体的で緑色の休息地――これまでの日本にはまだなかった、何と名付けてよいかわからない匂いのいい世界を、この地上にかたちづくって来たように思われる」。芥川賞作家で童謡「サッちゃん」などを作詞した阪田寛夫は著書「わが小林一三」で、阪急沿線をこう形容した。
東京・日本橋出身で関東大震災後に阪急神戸線の夙川や岡本周辺に...
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