マスクが揺らすマクロン政権 消えた備蓄16億枚
パリ支局 白石透冴
[有料会員限定]
新型コロナウイルス対策のマスクが、フランスのマクロン政権を揺さぶる事態となっている。一般向けの着用は意味がないと説明してきたが、公共交通機関での義務化に急に方針転換したことで、国民に「嘘つき」と断じられた。マスクの備蓄が2009年から16億枚以上減ったことでも批判が強まるなど、危機管理の不手際がマスクを通じて明らかになっている。
「マスクの問題が多くの国民の怒りを呼んでしまった」。フィリップ首相は...
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読みいただけます。
残り2039文字

いま大きく揺れ動く、世界経済。 自分か。自国か。世界か。このコラムでは、世界各地の記者が現地で起きる出来事を詳しく解説し、世界情勢の動向や見通しを追う。 今後を考えるために、世界の“いま”を読み解くコラム。