/

経済復元「時間かかる」 FRB議長が長期停滞懸念

【ワシントン=河浪武史】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は29日の記者会見で、新型コロナウイルスによる失業急増で「雇用や消費など経済の復元には時間がかかる」と長期停滞のリスクを指摘した。FRBは社債やコマーシャルペーパー(CP)など異例の資産購入にも踏み込んだが「明らかに多くのリスクはあるものの、現時点でとるべき政策だ」と強調した。

パウエル氏は「経済活動が突如停止し、4~6月期は過去例のない景気の落ち込みになる」との見通しを示した。4月の失業率も2桁に上昇すると予測。米政権は7~9月期以降の景気のV字回復をめざすが、パウエル氏は「経済の落ち込みの深さと長さは、非常に見通しにくい」と率直に語った。

景気立て直しの条件としてパウエル氏は「新型コロナの封じ込め」をまず挙げた。危機のピークが過ぎても、感染リスクが残れば「消費者は(旅行や飲食など)特定の活動に消極的にならざるをえない」と指摘。消費や雇用が危機前の水準に戻るまでは「しばらく時間がかかる」と述べた。

失業が長期化すれば「労働者はスキルを失ってキャリアを再開しにくくなる」とも不安視した。中小企業の廃業・倒産も増えつつあるが「無形の創造力が失われ、経済を長期的に損なうリスクがある」との見方を示した。経済成長の二大要素である労働力人口と生産性の低下につながり、米経済の潜在力そのものを押し下げるリスクがある。

そのため、パウエル議長は失業や倒産を防ぐため「できうる限り緊急の資金供給を続けていく」と強調した。社債などの資産購入に伴うリスクは認めたが、4月に入って「金融市場の状況は大幅に改善した」と成果を強調した。

FRB議長の記者会見は通常、ワシントン市内にあるFRBの施設内で開かれるが、今回は主要メディアとインターネット電話形式での質疑応答に切り替えた。

新型肺炎

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン