テスラ、1~3月の純利益17億円 3四半期連続で黒字確保
【シリコンバレー=白石武志】米電気自動車(EV)メーカーのテスラが29日発表した2020年1~3月期決算は、最終損益が1600万ドル(約17億円)の黒字(前年同期は7億200万ドルの赤字)だった。新型コロナウイルスの影響で中国や米国の完成車工場の操業を一時停止したものの、3四半期連続で最終黒字を維持した。

売上高は前年同期比32%増の59億8500万ドルだった。期中の販売台数は8万8496台と40%増えたが、四半期ベースで過去最高だった19年10~12月期(11万2095台)は下回った。最終損益がアナリストらの赤字予想を覆して黒字となったことから、29日の時間外取引でテスラ株は終値を大きく上回る水準で取引されている。
テスラは新型コロナの影響で1月下旬から2月上旬にかけて中国・上海市の工場でのEV生産を一時停止したほか、3月下旬からは米カリフォルニア州のEV工場も生産を止めている。同州では現在も外出制限が続いており、同社はサプライチェーンが元通りに戻るまでの時間を予測することは困難だとしつつも、50万台超とする20年の年間販売目標は据え置いた。
29日夕(日本時間30日朝)からイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)らがアナリスト向けの電話会見に出席し今後の見通しなどについて説明する予定だ。