英グラクソ、ワクチン大量生産は21年に 新型コロナ向け

2020/4/30 0:51
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英グラクソ・スミスクラインは、新型コロナワクチンの大量生産が21年後半になると発表した=ロイター

英グラクソ・スミスクラインは、新型コロナワクチンの大量生産が21年後半になると発表した=ロイター

【ロンドン=佐竹実】英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は29日、新型コロナウイルスのワクチンの大量生産が2021年後半になるとの見通しを発表した。同社はワクチン世界大手で、他社や研究機関などと共同開発を進めている。新型コロナの感染拡大が続く中でワクチンに期待が高まるが、治験などで安全性を確かめるのには時間がかかる。

グラクソは、仏サノフィなど7社・機関と共同で新型コロナのワクチンを開発している。また治療薬などの開発のため、米ウィルバイオテクノロジー社に2億5千万ドル(約260億円)を出資した。エマ・ウォルムズリー最高経営責任者(CEO)は29日、ワクチンについて「(治験などが)うまくいった場合、数億という数のワクチンを製造するのは来年後半になるだろう」と述べた。

ワクチンの開発には通常、治験などのために10年近くかかる。だが新型コロナは世界で感染拡大に歯止めがかからず、数少ない予防策であるワクチンの開発に大きな期待がかかっている。そのため各国政府は規制緩和など特例措置を出すことで、早期開発の後押しをしている。英オックスフォード大やスイスのベルン大などは今秋の接種開始も視野に入れている。

グラクソが29日発表した20年1~3月期の決算は、純利益が前年同期比89%増の15億6500万ポンド(約2080億円)、売上高は19%増の90億9000万ポンドだった。医療機関が新型コロナに備えて備蓄する動きが出て、医療用医薬品の売上高は6%増。ワクチンの売上高は19%の上積みとなった。大衆薬などを扱うコンシューマー・ヘルスケア部門は米ファイザーからの事業買収の効果で44%伸びた。

同社は新型コロナの影響について、「特に今後数カ月、生産のためのサプライチェーンが滞ったり、治験に制限が出たりする可能性がある」としている。

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