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JR東が初の営業赤字 1~3月期、鉄道利用が急減

JR東日本が28日に発表した2020年1~3月期の連結決算は、営業損益が463億円の赤字だった。前年同期は443億円の黒字で、四半期に営業赤字となるのは同社として初めて。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛で鉄道利用が激減した。運賃収入は足元で一段と落ち込んでおり、21年3月期の業績悪化は避けられない。

20年1~3月期の売上高は6799億円と前年同期と比べ9%減った。最終損益は530億円の赤字(前年同期は224億円の黒字)だった。鉄道収入は1~3月に3865億円と前年同期比14%減少。新型コロナに伴う外出自粛などが670億円の減収要因になった。不動産賃貸やホテル、駅ナカなど非運輸分野も軒並み落ち込んだ。

20年3月期通期の売上高は前の期比2%減の2兆9466億円だった。19年の台風被害による特別損失もあり、純利益は1984億円と33%減った。21年3月期の業績予想は未定とした。

政府が緊急事態宣言を発令した4月に鉄道利用はさらに落ち込んでいる。足元で新幹線や特急、山手線などの利用者は前年より9割ほど減少。JR東は「このままの利用状況では、一部の新幹線や特急を運休する可能性がある」としている。

コロナ禍では、首都圏を地盤とする公共交通機関ならではの利点と悩みもうかがえる。

JR東は事業基盤が安定していることから信用力が高く、社債による資金調達が比較的しやすい。手元資金は20年3月末に約1530億円ある。例年よりは少ないが、4月以降に社債とコマーシャルペーパー(CP)の発行で総額2150億円を調達。CPの発行枠は1500億円から5000億円に拡大している。足元の資金調達は「緊急事態宣言下での移動自粛が3カ月程度続くことを見据えている」(伊藤敦子執行役員)という。

一方で、安全運行を前提とする鉄道事業は固定費や投資を減らしにくい。車両や線路などの修繕費は20年3月期に3021億円と営業費用(単体)の2割近くを占めるが大幅な削減は難しい。

運行本数を減らしても費用の数%にあたる動力費などを減らせるのみ。燃油費が2割程度を占める航空会社と比べても、費用の柔軟性は低い。今後3年間で2兆円超を見込む設備投資計画について赤石良治常務は「安全運行に影響が出ないものについては、一定程度先送りできるものを精査する」と話した。

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