関西電力、指名委等設置会社へ 何が変わる?

2020/4/28 17:01
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記者会見する関西電力の森本孝社長(28日、大阪市北区)

記者会見する関西電力の森本孝社長(28日、大阪市北区)

関西電力は金品受領問題を受け、ガバナンス(企業統治)改革として「指名委員会等設置会社」へと6月に移行する。外部監視が最も厳しい会社形態と言われるが、何が変わるのだろうか。

■3つの委員会、社外取が主体に

指名委員会等設置会社は取締役会の中に指名、報酬、監査の3つの委員会を置く会社形態だ。各委員会は3人以上の取締役で構成され、いずれも社外取締役が過半数を占める。トップ人事の候補を指名委が決めるなど社外取の影響力が強く、日本の上場企業で導入しているのは東京電力ホールディングス日産自動車など2%にとどまる。会社法の規定にはないが、関電は各委員長も社外取から選んだ。6月に会長に就任する前経団連会長の榊原定征氏、近鉄グループホールディングス会長の小林哲也氏、日本製鉄相談役の友野宏氏をそれぞれ指名、報酬、監査の委員長に据えた。

現在の関電は、業務執行を監督する監査役会を持つ「監査役会設置会社」で、日本の上場企業で一般的な形だ。監査役にも社外の人物を過半数配しているが、取締役会での議決権がないため権限や情報収集が限られているのが実情だ。

■諮問委を設けたが無視することも

関電は2015年、人事案や役員報酬を審議する「人事・報酬等諮問委員会」を設置した。現在は社長、副社長と4人の社外取で構成し、外部の視点を強めてきた。それでも経営陣は、東日本大震災後に減額していた役員報酬の一部を退任後に補填するようひそかに決め、諮問委では審議されなかった。

新たな組織は法律にのっとってより強く社外取の意見を反映させる仕組みとなる。企業統治に詳しい近畿大学の芳沢輝泰准教授は「指名委員会等設置会社は最も不正が起こりにくいとされるが、どの会社形態でも過去に不正は起こっている」と述べ、「職場全体の企業風土を改め、倫理教育を徹底することが重要」と指摘する。形だけの組織改革で終わらせない実効性が問われそうだ。

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