新規入所者は14日間単独室 刑事施設の新型コロナ対策
法務省は28日、刑務所や拘置所といった刑事施設での新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けたガイドラインを公表した。新規入所者は経過観察のため単独室に収容し、感染者が出た場合は感染リスクに応じて施設内の移動を制限する。ガイドラインは同日、全国の刑事施設に周知した。
刑事施設は感染のリスクが高いとされる密閉・密集・密接の「3密」の条件がそろいやすいとされる。森雅子法相は同日の記者会見で「矯正施設の感染防止対策に万全を期す」と述べた。
ガイドラインによると、新規入所者は14日間、単独室に収容して毎朝夕に検温する。感染者が出た場合には感染リスクが高いエリアを割り出して区分し、職員らの往来を制限する。外部の面会者にはマスク着用や手指の消毒の協力を求める。
刑事施設ではこれまでに大阪拘置所(大阪市都島区)で刑務官8人の感染が判明。東京拘置所(東京・葛飾)で男性被告、月形刑務所(北海道月形町)で刑務官の感染が確認されている。
同省は13日に感染症などの専門家らで構成するタスクフォースを立ち上げ、刑事施設の感染対策を検討していた。