JR四国、一時帰休 駅中心に1日150人規模

2020/4/27 20:15
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記者会見するJR四国の半井社長(高松市)

記者会見するJR四国の半井社長(高松市)

JR四国は27日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、社員を一時的に休ませる「一時帰休」を実施すると発表した。外出を自粛する動きが全国的に高まり、運休する列車を増やしたり、駅窓口の営業時間を短縮したりしていることに対応する。駅で働く従業員らを対象に5月1日から当面の間、実施する。実施に伴い、役員報酬の一部返上も発表した。

JR四国が一時帰休を実施するのは初めて。27日までに労働組合に協議を申し入れ、一時帰休中の賃金条件などを交渉している。

一時帰休するのは駅で働く従業員が中心。従業員約3000人のうち、対象職種に該当する従業員を、1日あたり約150人規模で一時帰休させる。JR四国の半井真司社長は記者会見で、「労働組合と合意することを前提に、実施したい」と述べた。

半井社長は4月上旬の記者会見では「ワンマン運転などを進めているので、大幅な(帰休)人員が発生するのは考えにくい」と否定的な見解を示していたが、利用者の減少に歯止めがかからないため、一時帰休の実施を決めた。

JR四国の運輸取扱収入は2月から減少。2月の運輸収入は前年同月比16%減だったが、3月には同52%減にまで拡大した。3月の下落率は過去最高を更新し、4月以降の利用客数はそれ以上に落ち込んでいる。

7日に政府が緊急事態宣言を東京都など7都府県に出すと、8~16日の運輸収入は前年同期比75%減まで落ち込んだ。16日に政府が対象を全国に広げると、外出自粛ムードがさらに高まり、足元の1週間の運輸収入は前年同期比90%減まで縮小した。

運休列車の本数もいったん減らしたが、こうした状況の変化を受け、再び運休本数を大幅に増やした。また、駅のキップ発売窓口の営業を縮小する対応にも踏み込んだ。半井社長は「思いのほかに影響が長引いている」と述べた。

一時帰休の実施に伴い役員報酬の一部返上も発表した。会長と社長を含む17人の役員らを対象に、4~6月の期間中の役員報酬を3~10%返上する。

新型コロナウイルスを理由に全国のJRが一時帰休を実施するのは、JR北海道に続きJR四国が2例目となる。

新型コロナウイルスの影響は鉄道事業だけでなく、グループ会社のバスやホテルといった事業にも及んでいる。ジェイアール四国バスは高松と東京などを結ぶ約20路線でバスを運行しているが、9割以上の路線で全便が運休となっている。

JR四国ホテルズが運営するホテルも、「JRクレメントイン高松」(高松市)は4月下旬から5月末まで臨時休業するほか、それ以外のホテルも観光客の減少などで稼働率が低下している。

(亀井慶一)

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