台湾、経済活動の正常化検討 15日連続で「本土感染」ゼロ

2020/4/27 17:47
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【台北=伊原健作】台湾で新型コロナウイルス対策を統括する陳時中・衛生福利部長(厚生相)は27日、感染拡大が収まってきたため、防疫措置の緩和の検討に入ったと表明した。新規感染者は同日まで2日連続でゼロとなり、それ以前も1日数人程度だった。海外などからの流入を除いた「本土感染」は15日連続で確認されておらず、社会の正常化を模索する。

台湾で新型コロナウイルス対策を指揮する陳時中・衛生福利部長(2月、台北市内)

台湾では27日までに計429人の感染が確認されている。うち290人は既に退院し社会に復帰し、死者は計6人にとどまる。2019年末から感染源となった中国湖北省武漢からの渡航者への検疫を始め、今年2月6日に中国本土住民の入境を禁止するなど迅速な水際対策が奏功した。

陳氏は27日、台北市内で台湾メディアの取材に応じ「状況が改善していけば、科学的な根拠に基づいて防疫措置の緩和に向けた準備を進める」と表明した。一方で新型コロナの抗体・免疫の効能や、再感染のリスクを巡って世界的に議論が混乱しており、緩和の具体的な方法や時期については慎重に検討するという。

台湾はロックダウン(都市封鎖)は行っておらず、日本や米欧に比べ混乱は少ない。ただ展示会などの大型の経済活動の自粛、ナイトクラブなど一部の業種の営業停止、主要観光地への入場規制など必要な範囲で防疫措置を実施しており、経済に一定の影響が出ている。

台湾では12日にプロ野球が開幕した。現状では無観客で試合を行うが、球場への一般客の受け入れについても今後議論するとみられる。米欧などではプロスポーツの開幕のメドが立っておらず、台湾は先行事例として注目されそうだ。

一方で観光業は海外客の需要蒸発による苦境が続きそうだ。台湾は3月から原則として海外からの入境を禁止している。海外の状況が改善しない限り措置を緩めるのは困難で、正常化の見通しは見えていない。

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