着用快適なニットマスク 島精機、製造データ提供で拡大

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、コンピューター横編み機大手の島精機製作所が製造データを提供するニットマスクの生産が広がっている。同社の横編み機の一部機種を購入している企業がデータを活用し、マスクを編み上げる。データ提供数はすでに300件を超えた。
同社の主力製品「ホールガーメント」は製造データを入力すると、ニット製の衣服や手袋などを縫い目無しに3Dプリンターのように編み上げることができる。3月からマスクに応用できるデータの提供を始めた。
ホールガーメントのマスクは8種類あり、いずれもストラップが編み込まれた一体構造だ。耳への負担が少なく、一般のマスクのようにストラップを縫い込む必要がない。1枚を8分台で製造できるマスクが多い。不織布の衛生マスクと異なり、ウイルスや花粉を遮断する機能はないが、せきやくしゃみの飛沫防止などには有効という。
サポーターなどを製造しているマルエーニット(奈良県大和高田市)は新たな横編み機を導入し、マスクの増産に乗り出した。これまでは島精機の編み機に自社の製造データを使っていたが、島精機のデータを使うと「形が良く顔によりフィットするうえ、製造時間がこれまでの半分で済む」と話している。

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