ブラジル法相、辞意表明 離脱相次ぎ大統領の求心力低下

2020/4/25 1:03 (2020/4/25 7:19更新)
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【サンパウロ=外山尚之】ブラジルのモロ法務・公安相は24日、ボルソナロ大統領との対立を理由に辞意を表明した。ボルソナロ氏がモロ氏の意向を無視して連邦警察庁長官の交代を強行したことを受け、両者の対立が深まっていた。モロ氏は連邦地裁判事として歴代左派政権の汚職事件を追及した経験を買われ政権入りし、国民の人気も高い。新型コロナウイルスへの対応で批判を浴びるボルソナロ氏の求心力低下は避けられない。

記者会見で辞意を表明するブラジルのモロ法務・公安相(24日、ブラジリア)=ロイター

モロ氏は記者会見で「なぜ連邦警察に政治の干渉を許す必要があるのか」と述べ、自身の反対にも関わらず、ボルソナロ氏が長官の交代を決めたことについて「深刻な過ちだ」と批判した。自身が署名していない書類が官報で公表されるなど、ボルソナロ政権の手続きにも問題があると指摘した。

モロ氏は汚職対策の指揮官としてボルソナロ政権入りした。昨年からボルソナロ氏の長男で上院議員のフラビオ・ボルソナロ氏がマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑いが浮上、大統領が捜査の妨害を画策しているとしてモロ氏との関係は悪化していた。

モロ氏は国民的な人気も高く、ボルソナロ政権の目玉閣僚だっただけに、ボルソナロ氏に対する逆風は強まりそうだ。同氏は16日には新型コロナ対策で対立するマンデッタ保健相を解任したばかりで、国内で大きな批判を浴びている。

ボルソナロ氏は24日夜、自身を支持する閣僚を背後に立たせて緊急演説を行い、モロ氏について「ブラジルのためでなく、自身のエゴのために動いている」と発言。モロ氏が自身を最高裁判事に指名するようボルソナロ氏に求めていたとして、その要求を断ったことが今回の対立の原因だと示唆した。

政治混乱が嫌気され、24日の外国為替市場では通貨レアルが大きく売られた。一時1ドル=5.7レアルをつけ、過去最安値を更新した。年初来からの下落幅は約3割に達する。

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