中国5県の百貨店苦境 3月売上高3割減、4月も3~6割減

2020/4/24 20:45
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福屋は18~19日に続き22日から全館臨時休業に入った(広島市)

福屋は18~19日に続き22日から全館臨時休業に入った(広島市)

新型コロナウイルスの感染拡大で、中国5県の百貨店が苦境に立っている。3月の売上高は前年比31%減少し、2月(9.3%減)から大幅に拡大。足元の4月も軒並み3~6割減と、深刻さを増している。緊急事態宣言の全都道府県への拡大に伴い、外出自粛要請を受けた休業や営業時間の短縮が影響。収束が見通せない中、ダメージはしばらく続きそうだ。

中国四国百貨店協会が24日発表した3月の売上高は、前年比31.3%減の146億3200万円だった。6カ月連続のマイナスで、減少幅は消費税率が5%から8%になった際に駆け込み需要があった翌年の2015年3月(20.9%減)を上回り、統計がある1965年以降で最大。

1月末に天満屋の広島アルパーク店(広島市)が閉店したことも、3%程度の押し下げ要因となった。品目別では全体の3割弱を占める衣料品が37.8%減った。化粧品は20.8%、美術・宝飾・貴金属は18.1%それぞれ減った。食品は32.3%減だった。

日本経済新聞社が各店舗に聞き取り調査したところ、4月の売り上げはこれまでのところ3~6割減の状況だ。岡山市の天満屋岡山本店、岡山高島屋ではそれぞれ6割、3割落ち込んでいる。両店舗とも短縮営業の食品フロア以外は休館中だ。大型連休に例年のような集客を見込めないこともあり「前年比ではもう少し落ちるかも」(岡山高島屋広報)という。

広島市内は広島三越、そごう広島店が18日から緊急事態宣言が解除されるまでの間、臨時休業。福屋も20、21日を除いて18日から5月6日まで休業中だ。広島三越は4月の売り上げ、客数ともに前年比6割減。そごう広島店でも月末から大型連休にかけての北海道物産展が中止になるなど、大きな打撃となっている。

3月の改装オープンの出ばなをくじかれたのが大丸下関店(山口県下関市)。人口減少が進む地方郊外店のモデル店舗と位置付け、20年度の来店客数を18年度比で110万人増やす計画だった。18日からの営業時間短縮や化粧品売り場などの休業が、落ち込みに拍車をかけている。

山陰でも影響の長期化への懸念が増している。5階フロアと屋上をリニューアルしたばかりの鳥取大丸(鳥取市)だったが、4月の来店客数は10%程度減少。販売員の派遣取りやめで、5月6日まで営業を中止する女性向けブランドも目立つ。「先が読めないが、食品売り場の強化など前向きにできることを展開したい」(担当者)という。

一畑百貨店(松江市)は全館営業を継続しているが、営業時間を16日から短縮しており、先行きを心配している。

■岡山高島屋、車降りずに食品購入
 母の日ギフトやクールビズの商戦が見込めなくなった中、売り上げの減少を少しでもくい止めるために工夫する動きが出てきた。
 岡山高島屋(岡山市)は24日、食料品をドライブスルーで購入できるサービスの受け付けを始めた。ホームページなどに掲載したリストから電話で注文すると、最速で翌日に本館裏にある東館の車寄せで車から降りずに商品を受け取ることができる。同様のサービスは全国でも珍しいといい、緊急事態宣言の発令期間である5月6日の受け渡し分まで実施する。
 商品は2~3人前の焼き肉セット4種(1080~4320円)、上握りすしセットといった自宅消費向けに加えて、米や乳製品など31種類を用意。野菜や果物の販売にも応じる。受け取り希望日の前日の午前11時から午後2時までに注文し、翌日以降の同時間帯で日時を指定して引き取る。精算には現金に加えて、商品券やクレジットカードなどが使える。
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