米韓、金正恩氏の動向警戒続ける 健康不安説は否定論も

2020/4/24 16:26
保存
共有
印刷
その他

【ワシントン=永沢毅、ソウル=恩地洋介】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の健康不安説を巡り、トランプ米大統領は23日の記者会見で「正しくない」と否定的な見解を示した。韓国政府も同様の見方に傾いているが、北朝鮮の最高指導者の健康状態は最高機密だけになお真偽は定かでない。米韓両国は警戒を怠らず、慎重に分析を続けている。

北朝鮮の金正恩委員長(左)に健康不安説が浮上している=AP

金正恩氏の健康不安説は米CNNの20日の報道をきっかけに広がった。手術を受けて重体になっているとの情報を米政府が得ているとの内容だ。通例なら姿を現すはずの15日にあった故金日成主席の生誕日に動向が確認されなかったのも、健康不安説に拍車をかけた。

トランプ氏は23日の会見で否定的な見方を示したが、根拠は示さなかった。米軍制服組ナンバー2のハイテン統合参謀本部副議長も「金正恩氏は今も核戦力と朝鮮人民軍を完全に掌握している」として情勢に大きな変化はないとの認識だ。

韓国政府は23日の国家安全保障会議(NSC)で「北朝鮮内部に特異な動向はない」と結論づけた。金正恩氏が東部の元山に滞在中だとみる。元山には医療施設なども備えた「特閣」と呼ばれる金正恩氏の別荘がある。韓国紙「東亜日報」は映像情報や偵察機の電波などから米当局も金正恩氏の元山での活動を把握していると報じた。

韓国の外交関係者は金正恩氏の健康に何らかの問題が生じ、療養している可能性が高いとみている。新型コロナウイルスの流行が取り沙汰される平壌から退避したとの見方もでている。

もっとも、いずれの見解も決め手に欠けるのが実情だ。金正恩氏は2014年秋に40日間動静が伝えられなかったこともある。このときは足の手術を受けていたとされている。今回、北朝鮮メディアが金正恩氏の動静を報じたのは12日が最後だった。

聯合ニュースによると、米韓両軍は19年から延期した航空機主体の軍事訓練を20日から実施した。金正恩氏の動静にかかわらず、警戒を緩めていない証左だ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]