在宅勤務でリフレッシュ スティックコーヒー飲み比べ

全国的な緊急事態宣言の影響で在宅勤務時間が増えている人が多い中、いかに家での時間を有意義に、ストレスをためずに過ごすかは多くの人にとって大きな課題となっています。慣れないテレワークで思うように仕事が進まないという人も多いはず。そんなときに重宝するのが、家で手軽に気持ちをリラックスさせてくれるインスタントコーヒー。中でも、1杯分の粉末がスティック状のパックで包装されているスティックコーヒーは、計量の手間もなく、便利なアイテムとして人気が高まっています。
そこで今回は、スティックコーヒーのメーカー6社から販売されている14種を飲み比べ。甘さ控えめのものや夜にお薦めのカフェインレスなど、種類は様々です。巣ごもり生活のシーンに合わせてピッタリのコーヒーを選ぶ際の参考にしてみましょう。(※価格はメーカー希望小売価格。ホットの場合のメーカー推奨の湯量で試飲)
味のバランスが絶妙に違う「カフェオレ系」
まず、コーヒーならではの苦味やスッキリ感とともにまろやかな味わいを楽しめるカフェオレ5種を飲み比べてみました。カフェオレ系はスーパーなどの店頭でもバリエーション豊富に展開されており、選ぶのに迷ってしまいますね。

写真左から試飲スタート。まず、今年3月に発売したばかりの注目商品(1)「ネスカフェ ゴールドブレンド 香り華やぐ スティックコーヒー」(ネスレ日本、7.9グラム×22本入り/453円税別、1杯当たり約21円)。上品な香りと軽い飲み口で、スイスイ飲めてしまうおいしさ。甘みはあるものの重くなく、1本当たりたった37kcalというから驚きです。
一方新鮮だったのが、甘みを加えず少量のミルクのみを加えたという(2)「ブレンディ ロースターズ& スティック コロンビア・ブレンド」(味の素AGF、5グラム×7本入り/240円税別、1杯当たり約34円)。飲んでみるとコーヒーの香ばしい味わいが際立っていて、"大人のカフェオレ"といったところ。逆にミルクのコクがしっかり出ているのが(3)「ブレンディスティック カフェオレ」(味の素AGF、10グラム×10本入り/240円税別、1杯当たり約24円)。甘さは控えめで後味がスッキリしているので、くどくないのが魅力です。
(4)「ほろにが カフェ・オ・レ」(ドトールコーヒー、7グラム×10本入り/238円税込み、1杯当たり約22円)はコーヒーらしい苦味とミルクのまろやかさが絶妙なバランスで、甘すぎるカフェオレが苦手な男性にも好まれる味。(5)「カフェラテ贅沢仕立て」(キーコーヒー、6.2グラム×10本入り/255円税込み、1杯当たり約24円)はパッケージに「とろっとミルク」とある通り、生クリームを加えたような滑らかな舌触りが特徴で、甘いものが欲しいときにもピッタリ!
スッキリ感 ★★★★☆
まろやかさ ★★★★☆
バランスの良さ ★★★☆☆
(2)味の素AGF「ブレンディ ロースターズ& スティック コロンビア・ブレンド」
スッキリ感 ★★★★★
まろやかさ ★★★☆☆
バランスの良さ ★★★★☆
(3)味の素AGF「ブレンディスティック カフェオレ」
スッキリ感 ★★★☆☆
まろやかさ ★★★☆☆
バランスの良さ ★★★★★
(4)ドトールコーヒー「ほろにが カフェ・オ・レ」
スッキリ感 ★★★★☆
まろやかさ ★★★☆☆
バランスの良さ ★★★★☆
(5)キーコーヒー「カフェラテ贅沢仕立て」
スッキリ感 ★★★☆☆
まろやかさ ★★★★★
バランスの良さ ★★★★☆
自分で好みの甘さや濃さのコーヒーを淹(い)れようとすると味のバランス調整が難しいですが、これらのカフェオレ系商品は湯を注ぐだけで手軽に味わえるのは便利だと改めて実感しました。価格は1杯約21~約34円と幅があるので、1日に何杯くらい飲むのか、どのようなシーンで味わうべきなのかなどの参考にしてみましょう。

カフェインレスや1.5倍分量まである「ブラック系」
次に、「コーヒーは絶対ブラック」という人のための、ミルクも甘みも加えていないタイプを5種飲み比べ。食後の一服としても、テレワーク中のドリンクとしてもお薦めです。
通常サイズのマグカップの1.5倍の量を想定している(1)「ちょっと贅沢な珈琲店 グランデスタイル」(味の素AGF、3グラム×7本入り/240円税別、1杯当たり約34円)は、ソフトな口当たりと濃厚すぎない味で、後味がスッキリ。「仕事をしながらゆっくりと時間をかけて飲む"ながら飲み"を想定しています」と味の素AGF広報部の藤井成美さん。分量が多めなので、長時間じっくり仕事したいときの相棒としてピッタリだと感じました。
ブラックコーヒーのスティックタイプでシェアNO.1(ネスレ日本調べ、2019年実績)という(2)「ネスカフェ ゴールドブレンド スティック ブラック」(ネスレ日本、2グラム×9本入り/178円税別、1杯当たり約19円)は、苦味と酸味のバランスがよく、深みのあるマイルドな味わい。
一方、(3)「オリジナル インスタントコーヒースティック ザ・マイルド」(カルディコーヒーファーム、2グラム×5本入り/121円税別、1杯当たり約24円)はフルーティーな酸味も感じられるのが特徴。朝に飲めばシャキッと気合が入りそうです。
(4)「ザ・ブレンド 114」(UCC、2グラム×10本入り/238円税別、1杯当たり約24円)は上品な苦味とやわらかな口当たりで飲みやすく、飽きのこない味。正統派ブラックコーヒーは「スティックタイプだと毎回開封したての味と香りが楽しめるのが魅力です」(UCC上島珈琲マーケティング本部主任の豊田友希さん)とのこと。
コーヒー本来の風味を損なわない方法でカフェインをカットした(5)「おいしいカフェインレスコーヒー」(UCC、2グラム×7本入り/278円税別、1杯当たり約40円)は、苦味には軽さがあるものの、カフェインレスとは思えないコーヒーらしい味。ほかより少し値は張りますが、夜、就寝前の1杯に活用しても良さそうです。

スッキリ感 ★★★★★
まろやかさ ★★☆☆☆
バランスの良さ ★★★★☆
(2)ネスレ日本「ネスカフェ ゴールドブレンド スティック ブラック」
スッキリ感 ★★★☆☆
まろやかさ ★★★☆☆
バランスの良さ ★★★★★
(3)カルディコーヒーファーム「オリジナルインスタントコーヒースティック ザ・マイルド」
スッキリ感 ★★★★☆
まろやかさ ★★★☆☆
バランスの良さ ★★★★★
(4)UCC「ザ・ブレンド 114」
スッキリ感 ★★★☆☆
まろやかさ ★★★☆☆
バランスの良さ ★★★★★
(5)UCC「おいしいカフェインレスコーヒー」
スッキリ感 ★★★★★
まろやかさ ★★★☆☆
バランスの良さ ★★★☆☆
同じブラックコーヒーでも、比べてみると味の違いがしっかり感じられました。外出自粛の機会にいろいろと試して、この機会に一番のお気に入りを探すのもいいかもしれません。

マグカップ1つでいやし効果バツグン「スイーツ系」
最後に、仕事や家事などで疲れを感じた時にゆっくり味わいたいスイーツ系の甘~いコーヒー4種を飲み比べ。暗いニュースに気がめいりそうになった時にもいやしてくれそうです。
写真左から試飲をしてみました。16年に「専門店品質の濃厚な味わい」をコンセプトに発売された(1)「ブレンディ カフェラトリー スティック 濃厚ヘーゼルナッツラテ」(味の素AGF、10グラム×7本入り/240円税別、1杯当たり約34円)は、同シリーズ20種中でも上位の人気商品だそう。ヘーゼルナッツの濃厚な風味で香りもよく、チョコレートなどと相性が良さそうです。
(2)「まろやか カフェ・オ・レ」(ドトールコーヒー、13グラム×10本入り/238円税込み、1杯当たり約22円)はミルク感が前面に出ていてスッキリした後味が魅力。「"ドトールコーヒーショップのおいしさを家庭で"との思いで15年に発売された商品です」(同社広域営業部の西倉帆奈さん)とのことで、店舗の味に近いと感じました。
さらに濃厚な味が好みなら、(3)「カプチーノ贅沢仕立て」(キーコーヒー、5.3グラム×8本入り/255円税込み、1杯当たり約30円)がお薦め。ミルク感だけでなくコーヒーもしっかり味わえ、奥深い味わいです。
スターバックス店舗と同様、厳選したアラビカ豆を100%使用した(4)「スターバックス プレミアム ミックス キャラメル ラテ」(ネスレ日本、21.5グラム×4本入り/398円税別、1杯当たり約100円)は、下の写真でも分かるように、しっかりと泡立ったミルクがとてもぜいたくな1杯。価格が高めではあるもの、キャラメルフレーバーも濃厚で、これが手軽に味わえると思うとお得感がありました。

スッキリ感 ★★★★☆
まろやかさ ★★★★★
バランスの良さ ★★★☆☆
(2)ドトールコーヒー「まろやか カフェ・オ・レ」
スッキリ感 ★★★☆☆
まろやかさ ★★★★★
バランスの良さ ★★★★☆
(3)キーコーヒー「カプチーノ贅沢仕立て」
スッキリ感 ★★★☆☆
まろやかさ ★★★★☆
バランスの良さ ★★★★★
(4)ネスレ日本「スターバックス プレミアム ミックス キャラメル ラテ」
スッキリ感 ★★☆☆☆
まろやかさ ★★★★★
バランスの良さ ★★★★★
これらスイーツ系は、疲労がたまったとき、自分へのプチごほうびにするのもいいかもしれません。ただダイエットを気にしている方は、甘いので飲みすぎにはご注意かも?
一日中家にいると、気分転換が意外と大事な存在に。シーンやその時の気分に合わせてスティックコーヒーをうまく使い分ければ、仕事もはかどり、充実した一日が過ごせるでしょう。なかなか気軽に街場のカフェに出かけられない今の時期、「おうちレストラン」ならぬ「おうちカフェ」風にいろいろ試してみると楽しいかもしれません。
(フードライター 古滝直実)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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