神への畏怖もたらした黒死病 西欧世界の社会変化促す
疫病の文明論(5) 池上俊一(歴史学者)

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2020/5/4 2:00
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日本経済新聞 電子版
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ボッカッチョの『デカメロン』の冒頭には、フィレンツェを襲ったペストの猛威が描き出されている。人々は昼夜を分かたず畜生(ちくしょう)のように道端や耕作地や家の中で死んでいき、親は子を、妻は夫を捨て、死者を弔う習慣もなくなった……と。

このヨーロッパ史上最大の疫病は1347年、ジェノヴァ人の船によって黒海沿岸からメッシーナ、マルセイユなどに持ち込まれ、翌年にはヨーロッパ中に蔓延(まんえん)した。媒介…

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