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米テスラ、GPIF元幹部の水野氏を社外取締役に

テスラはGPIF元幹部の水野氏を社外取締役に迎えた=AP

【シリコンバレー=白石武志】米電気自動車メーカーのテスラは23日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)で3月末まで最高投資責任者(CIO)を務めた水野弘道氏を同日付で社外取締役に迎えたと発表した。水野氏はGPIF時代に空売りに使われる外国株の貸し出し停止を決めている。空売り勢との対立に悩まされてきたイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に手腕を見込まれたもようだ。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の理事を務めた水野弘道氏=ロイター

水野氏は住友信託銀行(現三井住友信託銀行)や英コラーキャピタルで運用を手掛けた経験を買われ、世界最大規模の機関投資家であるGPIFで2015年1月から20年3月末までCIOを務めた。持続可能性などを重視した「ESG投資」を積極的に推進した実績で知られる。水野氏の就任でテスラの取締役は1人増えて10人となった。

水野氏がCIOだった19年12月、GPIFは株式の借り手がどう議決権を行使するか見通せないことなどを理由に、信用取引で空売りを行う投資家への外国株の貸し出しを停止すると発表した。世界の機関投資家に影響を与える判断で、マスク氏は「ブラボー、正しいことだ! 空売りは違法にすべきだ」とツイッターで評価していた。

テスラは過去に新型車の量産の難航で生産目標の未達を繰り返し、株価下落を見込んだ空売り勢の格好の標的となってきた。マスク氏は株価の乱高下がストックオプションを持つ従業員らに不安を与えているなどとして、18年8月に株式を非公開化する計画を表明。3週間足らずで撤回する騒動を起こしている。

マスク氏は株式非公開化を表明した投稿で「資金は確保した」と主張していたが、米証券当局は可能性のある資金源と交渉さえしていなかったと判断し、マスク氏を証券詐欺の疑いで提訴する事態にもなった。その後、両者は和解したものの、マスク氏は会長職を退くことや、テスラのガバナンス(企業統治)を改善することなどを余儀なくされた経緯がある。

テスラは23日付の声明の中で水野氏について「ヒロは持続可能な責任ある投資におけるグローバルな思想的リーダーだ」と紹介した。「金融市場と経済学に関する理解に加えて、国際政策の専門知識をテスラの取締役会にもたらす」とコメントしている。

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