北陸3県が休業要請 福井も遊興施設など対象

2020/4/23 20:00
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福井県は23日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、遊興施設など約100業種に休業を要請すると発表した。石川、富山両県はすでに要請しており、北陸3県に広がる。休業した場合に支給する協力金は中小企業50万円、個人事業主20万円でそろった。要請に応じて営業を取りやめる動きが広がっている。

休業要請の対象業種を発表する福井県の杉本知事(23日、福井県庁)

休業要請の対象業種を発表する福井県の杉本知事(23日、福井県庁)

福井の休業要請の対象は遊興施設や運動・遊技施設、床面積の合計が1000平方メートル超の商業施設など、石川や富山とほとんど変わらない。ただ、文教施設は特別養護学校などで子供を預かる場合もあるとして「原則として休業」、幼稚園は「適切な感染防止の協力」の要請にとどめた。

飲食店には午後8時までの営業短縮、イベント運営事業者には開催中止を求めた。期間は25日から5月6日まで。杉本達治知事は23日の記者会見で「福井県だけが休業要請しないと、県外の方がゴールデンウイークを中心に訪れる懸念がある。業種などは隣県を参考にした」と述べた。

対象は最大6700事業者で、期間中にすべて休業した場合に協力金を支給する。営業時間短縮に応じた飲食店などには半額(中小企業25万円、個人事業主10万円)を支払う。2020年度補正予算に協力金の費用17億円を計上した。

福井県独自の対応として、協同組合方式のショッピングセンターが自主休業して営業できなくなったテナントは、対象外の業種でも協力金を受けとれる。杉本知事は「届け出は簡素になるよう検討している。支給は休業要請が終わってからになる」と述べた。

先行して休業要請が出された石川と富山の事業者は相次ぎ営業を休止している。金沢市のスポーツクラブ、ヴィテンかなざわは18日にスタジオを使ったプログラムなどの提供を停止。23日から営業時間を短縮し、29日から5月6日は休館する。

富山県黒部市の宇奈月温泉にある老舗旅館、延楽は23日から休業した。旅館は宴会場など集会用部分が要請対象となる。浜田政利社長は「予約済みのお客のことを考えて休業できなかったが、行政の要請で踏ん切りがついた」と話す。ゴールデンウイークには多い日で20組前後の予約が入っていた。協力金だけでは減収分を補填しきれないが「様々な融資も活用して乗り切りたい」。

立山黒部アルペンルートに向かう道路沿いで土産物店を経営するあるぺん村はすでに休業している。アルペンルートが18日から通行できなくなり、集客が見込めないためだ。大辻進社長は「4~6月に売り上げが集中するだけにつらいが協力しなければ」と覚悟する。雇用調整助成金などを使い「雇用だけは維持したい」と話す。

新型コロナの収束時期を見通せないことへの不安も出ている。金沢市の繁華街、片町でバーを個人で経営する男性は「協力金はありがたい」と感謝しながらも、「休業しても家賃や光熱費、保険料などを払わなければならず、20万円は1カ月で消えてしまう。休業要請が延長されると足りなくなる」と語る。

石川県が20日に開設した協力金関連の相談窓口には、22日までに2522件の相談があった。22日開設の富山県では23日午後3時までに686件となるなど、事業者の関心は高い。

金沢市は売上高が前年同月比30%以上減った事業者に30万円を支給し、飲食店のテークアウト販売を支援する。従業員を一時的に休ませた中小企業の休業手当の一部も補償する。市町村の支援策も増えそうだ。

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