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農産物の貿易維持訴え、WTO有志国が共同声明

【ジュネーブ=細川倫太郎】日本やオーストラリアなど世界貿易機関(WTO)の23の有志加盟国・地域は22日、農産物の貿易制限措置をとらないことを求める共同声明を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で一部の国に広がる輸出規制をけん制した。食料不足を回避するため、国際社会が協力し流通を維持することが重要と訴えた。

ロシアは小麦の輸出量に上限を設定した=ロイター

声明では「農産物の輸出規制は、価格の高騰や食料の不足をもたらす」と警鐘を鳴らした。世界の食料品市場には十分に在庫があるとし、新型コロナの対策で農産物の貿易に悪影響が出ないようにすべきだと訴えた。

WTOのルールは生産国の食料が危機的に不足する場合を除き、輸出制限を原則禁止している。声明では農産物の貿易に影響を与える措置は、WTOに迅速に通知することや、生産や在庫状況の情報開示も訴えた。

新型コロナの感染拡大を受け、一部の国は食料の囲い込みに動いている。ロシアは小麦の輸出に上限を設けたほか、ベトナムがコメの輸出を一時停止した。外出規制などで農家の生産活動が滞るとの懸念から、自国市場への供給を優先させた。農産物の供給網が混乱すれば、途上国を中心に食料の安全保障が脅かされる恐れがある。

国連世界食糧計画(WFP)は、新型コロナなどの影響で食料や栄養不足に苦しむ人が2020年は前年の倍の2億6500万人になると試算する。世界的な不況や貿易制限措置などで食料の入手が困難になるためだ。飲食店の営業停止で、一部では農家が作物の廃棄を余儀なくされている事例もある。

今回の声明に参加した国・地域は、世界の農産物・食品の輸出の63%、輸入の55%を占める。

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