陽性確定まで平均7.3日 4月入り長期化傾向
診療や検査に遅れか

2020/4/22 15:59
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発熱やせきなど新型コロナウイルスの症状が出てから検査で陽性が確定するまでの期間が4月に入り伸びていることが、日本経済新聞の分析で分かった。短期的な傾向を示す7日移動平均は4月18日時点で7.3日と同月初旬から1.8日伸びた。感染者数の急増で診療や検査に遅れが生じている可能性がある。

分析にはコンサルティング会社、ジャッグジャパン(東京)が収集する陽性事例のデータを利用した。症状が出た日にちと、検査で陽性が確定した日にちがともに判明している5700例を対象とした。

日によってデータのぶれが大きいため、対象日から7日間さかのぼって平均値をはじき出す7日移動平均を採用した。

いったん2月19日に9.9日まで伸びたものの、4月2日には5.5日まで短縮。18日には7.3日と再び長期化の傾向がみられる。4月に絞って分析すると、発症から陽性確定まで5日以内だったのは42%、6~10日が44%、10日以上かかったケースも14%に達した。

日本疫学会の祖父江友孝理事長は「検査件数の増加で保健所や検査機関の負担が重くなり、スムーズに受診や検査ができていない可能性もある」と指摘。受診や検査の遅れは「感染者の行動抑制が徹底されず、感染を広げる恐れがある」と危機感を示す。

全国で最多の感染者が出ている東京都のデータは発症日が不明の例も多く、実際にはさらに長期化している恐れもある。

感染者数の拡大に伴い、国内の検査件数は3月下旬から増加し始め、4月初旬には1日5千件を超えた。直近は1日7千~8千件で推移する。政府は現在1日1万3千件のウイルス検査能力を2万件に引き上げる目標を掲げる。

厚労省の「診療の手引き」は重症化する人は発症から7日以降に肺炎症状が悪化するとしている。

日本臨床検査医学会で新型コロナ対策を担当している柳原克紀・長崎大教授は「発症から陽性確定までの平均値は5日が理想で、長くても7日以内を目指すべきだ」と指摘する。「精度を維持しながら効率的に検査をできるよう、人材の確保や新たな検査手法の開発・普及が急務だ」としている。

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