客8割減でも「GW来ないで」 苦渋の三重・岐阜観光地

2020/4/21 19:30
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新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、宿泊施設の独自支援策を20日に発表した三重県。ゴールデンウイーク(GW)の休業を決めたホテルや旅館は、宿泊予約者に予約の延期を依頼するなど苦渋の対応を迫られた。鈴木英敬知事は「観光地を守る」と狙いを強調。深刻な観光需要の落ち込みに直面する伊勢市の鈴木健一市長も21日の記者会見で「GWの来訪を控えて」と呼びかけた。

17日からほとんどの店が休業した伊勢神宮の門前通り(伊勢市)

17日からほとんどの店が休業した伊勢神宮の門前通り(伊勢市)

鈴木市長は21日の記者会見で、新型コロナの影響の深刻さを物語る数字を明らかにした。3~4月の観光消費額(推計)は前年同期に比べて7割減。この2カ月間で74億5400万円を失った計算だ。伊勢神宮の月間参拝者は3月がほぼ半減の47万人で、4月(1~19日)は7分の1の5万7000人にとどまる。

門前町の飲食店や土産物店は現在、ほとんどが臨時休業中で「GW明けに再開できるかどうか……」と不安の声が聞かれる。鈴木市長は「独自の経営支援策を検討している」とする一方で、「感染拡大を防ぐため、GWの来訪を控えてほしい」と、県内外の人たちに移動の自粛を訴えた。

志摩観光ホテル(志摩市)は4月24日~5月6日の休業を決めた。「例年より予約は少ないが、今の状況を考えると、感染拡大の防止に協力したい」(担当者)と話す。

県の支援策は、施設側の依頼に応じて予約の延期やキャンセルがあった場合、1人あたり1泊6000円の協力金を施設に支給する。鳥羽市の宿泊施設は、県の発表を待たずに20日から休業した。経営者によると、感染を恐れる従業員から「給料が減っても構わない」といわれ、GWの営業を取りやめた。

「観光地を守ろう」という機運は岐阜県でも高まる。平木省副知事は20日に開いた県の対策会議で、GWの観光施設の入場制限やイベントの開催制限などを全市町村に要請した。桜の満開を迎えた高山市でも、ほとんどの商店や飲食店が休業。高山観光ホテルなどの宿泊施設も自主的に休業し、観光客の姿はない。飛騨高山旅館ホテル協同組合の中畑稔事務局長は「今年の大型連休は高山への旅行や帰省の自粛をお願いしたい」と話す。

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